【男主】絡みついて離れない Level2【影山飛雄】

81話 ページ34

俺の渾身の問いかけに対して





「良いに決まっているじゃない。……こっちこそ、いいの？」





そう嬉しそうにふわりと頬を染めたセンパイが、チラリと上目遣い気味にこちらを向く。




うーっわ。



やっぱ凄いよね。女子クオリティ。





自分も大概、あざといけれど、本家の女子にはかなわないな。





まあ、俺はそれで落ちたりしないけど。


そんな簡単な男じゃないぜ。


影山Aは容易く恋になんて落ちませんので。ご心配なく。





上目遣いっつーのは、やられてこそだよ。




久し振りにコッチ側だからかな。なんていうか男側っていうの？



ほら、最近Aクン女側多かったでしょ。


いわゆる受け。


男を騙し、落とす方。



そっちの方がやりがいあるし、面白いから好きっちゃ好きなんだけど。


やっぱり俺も男ですから。こういうのはイイよね。


別に、これと言って男が好きな訳でもないし俺。


落とすの楽しいし俺とトビオの為だからね。




すげぇ、優越感がある。男っていいねぇ。


眼福眼福。


なにこの高揚感。




もー、センパイは謙虚だなあ、なんて嘯いて




『良いから言ってるんですってば』





そう続ける。




マネージャーのことも色々教わりたいですしー。



そう、キラリとおそらく光っているだろう白い歯を意識するように笑った。




イメージは菅原センパイ。


あのヒト一応、爽やか君だからね。及川センパイ曰く。



あんまり同意したくはないけれど。


んー、爽やかと言われれば、否定しにくいからねぇ。



もうちょっとで、俺に堕ちて壊れちゃいそうだし爽やかじゃなくなるかもね。




俺に目ェつけられた時点で終わりなんて見えてるもんなのに。





……おおっと、いけない。



清水センパイ放って、菅原センパイのことに思いを馳せていた。





チラリと隣を窺うと、これまた嬉しそうにしていた。



おー、このヒト。



言葉には出さないけれど、顔に出やすいタイプだな。




まさに、人は見かけによらず。



思ったより早く俺に堕ちてくれそー。

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