【男主】絡みついて離れない Level2【影山飛雄】

79話 ページ32

「じゃあ、ちょっと私、お昼一緒していいかな」




あ、嫌だったら別に断ってくれても良いのよ。ごめんね。


そう気まずそうに笑う清水センパイが可愛かった。

あの大人びたセンパイがこんな表情をするんだ、と思うとね。




『良いですよ。あ、でも、お友達とか大丈夫ですか』


「別に。今日は良い天気だから、中庭で食べようと出てきただけだから」



あ、なんか聞いちゃいけなかったのかな。



まぁね、清水センパイ女の友達いなさそうだしね。



あまりにも美人だと、友達いなかったり、とかよくあるじゃん？

しかも、清水センパイってさ、色っぽいタイプの美人じゃんか。

これは、同性に疎まれるよー、女子って怖いね。



なんてことを、脳内でひやかしていると



えっと、良いかな、と再度確認してきていた。



ああ、そうか。


俺が黙っていたから不安になっちゃったんだ。

なんか、友達いないのかな、とか色々合わせて考えると、センパイだけど可愛いなあ。



え？



可哀想だなって意味で。



可哀想な人ってさ、可愛いよね。いじめたい。


扱いやすいし。





そんな清水センパイは



お弁当が入っているらしい、小花が散った柄の小さなバックを掲げて、やっぱり邪魔かなあ、と小さく笑っている。



『そんなことないですよ、どうぞ』


「ありがとう」



俺の横をさっと、綺麗にして座るようにすすめる。



花がほころぶような笑みを向けられ、ああ、この笑顔があのセンパイ(田中)はみたいんだな、と納得。



見れてないみたいだけどね。


笑える。




ごめんねー、清水センパイ使えそうだし落としちゃおうかな。


候補に入れちゃえ。


依存させたら面白いよね。笑えるー。

80話→←78話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す