94話 ページ46
｢この殺し技を後彫りって言うんだぜ？ボウズ｣
｢コロシワザ？｣
｢贋作師がプロの贋作師を騙す手口のことさ。だがこれは違う！素人目には絶対分からねぇ継ぎ目がここにある！その継ぎ目に僅かだが、当時の接合剤が確認できる･･･｣
と詳しく説明してくれる
｢この木造蔵は本物だ！1度も開けられてないし、中身の財宝もすり替えられてないってな！｣
｢そうかい…。じゃ百歩譲って、これが木造蔵だとして…中身がすり替えられた物だったら、お前どうすんだい！｣
2人は目を暫く合わせた後、本物だと言う男はこう言う
｢一生お前の言いなりになってやるよ｣
そう放った瞬間、男は鼻で笑い、古美術商に"諦めな"と呟いた
キ｢そうか…アンタがゼパイル…！｣
ゴ｢ありがとうゼパイルさん！｣
ゼ｢礼には及ばねぇよ。ギブアンドテイクって事で、2割でいいよ！
その財宝が売れた時の俺の取り分｣
キ｢な！ぼったくる気かよおっさん！｣
ゼ｢人聞き悪いなぁ。アドバイス料だろ？当然の！｣
『良いじゃん良いじゃん！ゼパイルさんが居なかったら私達騙されてた訳だしさ！』
ゴ｢お前なぁ…｣
事の発端はついさっき。
言い合いに勝ったゼパイルさんは木造蔵を割ると中にはたんまりの財宝が。
キ｢俺達は1ジェニーでも多く稼がなきゃいけねぇってのに…！精々昼飯奢るくらいだ！｣
ゼ｢そっか。ならそれでいいや！｣
｢｢『え？』｣｣
意外とすんなり
その後私達はファミレス店に入り、食事を楽しんでいた
ゼ｢1個教えてくれよ。お前らその3つの品。どうやって目利きしたんだ？｣
ゴ｢いい？本当のこと言って｣
キ｢ま、金払うよりはいいか｣
ゴンは詳しくゼパイルさんに説明する
ゼ｢なるほど。念のオーラね。それが本当ならお前らが木造を選びながらその中身の事を全く知らなかったのも合点がいく
でお前らはなんで金が欲しいのよ｣
キ｢答えてもいいけど、交換だぜ？次は俺たちの質問に答えること｣
ゼ｢あぁ！いいぜ！｣
と交わし、私達は交換で質問していく
そして最後の質問
ゼ｢俺に…何か手伝えることはないか？｣
｢｢『え？』｣｣
ゼ｢オークションで儲けようと思ったらどうしたって目利きが必要になる。逆に言えば、目利きさえ出来れば、幾らでも稼ぐチャンスがあるって事さ。
俺の手数料はお前らが決めてくれていい。
どうだ？！｣
ゴ｢…じゃ俺達も最後の質問ね。どうして俺達のこと手伝おうと思ったの？｣
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作者名：まりも | 作成日時：2021年2月19日 2時
