53話 ページ5
ウ「君のお兄さんも念を使う訳か」
「そのネンだかレンだか分かんねぇから知りたいんだ!俺だって半端に知るより、キチンと理解したい!あんたがちゃんと教えてくれれば、俺も下手に我流で覚えようとしないよ!」
とキルアはウイングさんを睨む。
ウ「…わかりました。私の宿に行きましょうか」
ウイングさんがボードに文字を書き込みながら修行の内容を教える。
ウ「ネンとは。心を燃やす「燃」のこと。すなわち意志の強さ!四大行とは意志を強くする過程の修行」
「点」で心を一つに集中し、自己を見つめ目標を定める。
次に「舌」でその想いを言葉にする。
「錬」でその意志を高め
「発」でそれを行動に移す。
ウ「キルア君はズシの“負けない”という錬に気圧されたのです」
そっちを教えてどうするんだ…。やっぱりホントのことは教えないか…。
では実際にやってみましょう。とウイングさん。
ウ「キルア君、これから君を殺したいと思います。いいですか?」
キ「ああいいよ。ムリだから」
ウ「順序よくいきましょう。まずは「点」」
ウイングさんが構えるとピン、と空気が張り詰めたのが伝わる。
ウ「「舌」。これは頭で想っても口にしても結構です。」
ウ「君を"殺す"」
わーを……。穏やかな顔付きで言いやがったぞ…。
次の瞬間、ドン!!と放たれた殺気にやばい、と感じたゴンとキルア。
キルアは嫌な感じを察知し、上へ跳ぶ。
ウ「…今のが「錬」です。錬(意志)が強ければ発(行動)に足る」
気合で勝れば動かずとも敵が退く、というハッタリの語源ともなっている。
ウ「錬はややもすると頑固に変わり間違った考えを正そうとする柔軟性を失ってしまいます。それゆえに心が充実しないうちは控えた方がいい。
君達もズシも今は心を鍛え育てる時期です。もし燃について学びたければ、今は点を極めることのみに励みなさい。
点を修めれば相手の気概に圧されることもなくなりますよ」
平気な顔で嘘をつくんだなぁ。
2人にはまだ早いと感じたのかな…。
キ「行こうぜ、ゴン、A」
ウ「あ、その前に、Aさん。ちょっといいですか?」
『え?あ、はい…わかりました。』
キ「なんでだよ」
とキルアはウイングさんを睨む。
ウ「少しお話がありましてね」
『あ、2人は先に宿に戻ってていいよ!』
キ「何かあったら直ぐに戻ってこいよ!」
ゴ「じゃまた後でね!」
とゴンとキルアと別れを告げた後、私はウイングさんとお話を始めた
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作者名:まりも | 作成日時:2021年2月19日 2時