64話 ページ16
そして2ヶ月が経ち、ゴン、キルアと私の3人はウイングさんの宿に来ていた。
ウ｢キルア君、ゴン君。今日から2人がズシと共に修行をすることになります。
ズ｢Aさんはしないんすか？｣
ウ「Aさんは一通り念を習得していますから、2人のサポートに励んでもらいます｣
ズ｢それは初耳っす…！｣
『内緒にしてたの…ごめん！』
そう言ってズシに謝った。
ウ｢では、ゴン君。この2ヶ月よく約束を守りましたね｣
ゴ｢誓いの糸のおかげです。実は何度も誘惑に負けそうになったんだけど、この糸を見つめてると少し心が落ち着いてくるんです｣
ウ｢そういう念を込めておきましたから｣
ゴ｢え！？ホント？｣
ウ｢いや……ウソですけどね｣
キ｢でもさ、なんで約束を守ったかどうかわかんの？もしかしたらコイツこっそりズルしてるかもしれないじゃん｣
ゴンはその言葉にプクッと怒る
ウ｢誓いの糸が切れていないからですよ。ゴン君、久々ですが｢纏｣をやってみてくれませんか｣
ゴンは不安な顔色を見せながら、纏をやってみせる
『凄い…水みたい…』
ウ｢ズシ、どう思う？｣
ズ｢す…すごいっス！全身のオーラが淀みなく流れているっす。静かでなだらかで…それでいて凄く力強いっす！｣
ゴ｢できた！よかった！忘れてたらどうしようかと思っちゃった｣
『大丈夫！1回覚えたら忘れる事はないからね！』
ウ｢その通りです。自転車と同じように、1回覚えたら忘れる事はありません。もちろん、高度に使いこなすためには努力を怠ってはいけませんがね｣
ゴ｢でも…前よりすごく自然に短時間でできたよ！全然｢纏｣の練習なんてしてないのに｣
ウ｢君が毎日｢点｣を続けた成果です。さ、左手を見てみなさい｣
ゴ｢え、あ！切れてる！｣
ゴンの小指に結ばれていた糸はプツッと切れていた。
ゴ｢なんか変な文字が書いてある…｣
キ｢あれ!?風呂でゴシゴシ洗っても取れなかったって言ってただろ｣
ウ｢君が約束を破って念を使ったら切れるように結んであったのです。私の念でね｣
キ｢……｣
キ「ねぇウイングさん、ヒソカとカストロの試合見た？」
ウ「ええ、観ました」
キ「ヒソカの能力ってなんなの？
切れた腕を飛ばしたり元通りにしたり、あんなこと俺たちでもできるの？」
ウ｢うーん難しい質問だね｣
1つずつ答えていこうか、とウイング。
ウ｢ゴン君はその対戦をビデオで見たかい？｣
ゴ｢ううん、まずはウイングさんの許可を取ってからと思って｣
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作者名：まりも | 作成日時：2021年2月19日 2時
