たとえ世界が ページ25
〜side小島
『ありゃ、』
健「ありゃちゃうやろ。遅いわほんまに」
『んへへ、ごめん』
ロビーの外で待っていれば
『鼻真っ赤、トナカイさん？』
なんてからかってくる。
健「それさっきまでのAやろ」
『んは笑』
ほんまや、と笑って
冷えた頬に暖かい温もり。
『ココアでよかった？』
健「…おー、」
『待っててくれてると思った。』
と自分のココアを持って笑うA
『みんな送ってこうか？って言ってくれたんやけどさ笑』
健「出たー、過保護男子」
『あはは！笑
でも1番過保護男子なんはあんたやん笑』
健「はぁ？笑」
『絶対、おってくれるって思っててん。
やから有難く気持ちだけ受け取ってきた笑』
冷える手先をココアで温めてふうふうしながら口をつけるA。
健「…相変わらずあーゆー時俺の名前言わんよな」
『ん？』
いつもそうや。
君はフラフラとAぇの楽屋に来ては
みんなを虜にしていく。
そして君から俺の名前が出ることは無い。
健「俺も一応、対象者なんですけどね」
あんな顔しながら、大晴の元へ向かう君を。
絶対に俺だけに向くことのない君の目を、
俺は横目に何度追いかけてきたことか。
分かってんのになぁ、
『わかっとるよ』
健「…え、」
『…私は辞める気なかったから』
健「…おん、？」
『だから健は大丈夫やと思った』
健「なんやそれ笑
俺がやめる言うたらどうしてたん？…止めた？」
君は、止めてくれるやろうか？
俺のために泣いてくれるやろうか？
『止めへんよ、別に』
前を歩く君の顔は見えない。
健「薄情なやつやなぁ、」
やっぱ、そうかぁ。
何が違ったんやろな、俺と大晴。
歳も一緒にいる時間も一緒やのに。
なんなら俺の方が一緒におるやろ。
お前のこと分かってるやろ、？
『だって健がそう決断するまでにたくさん考えた結果やろ』
健「ん？」
『やから、止めない。』
振り向いた君は目から雫を零して
『そんできっと、1人で寂しくて、泣く』
泣き虫なこいつの泣き顔を何度見てきたか、
いつも誰かのために泣く
その誰かに俺がなったことはなかったけど。
大晴のために泣いて、恭平のために泣いて
初めて、
健「…っ、」
『なんで健が泣きそうな顔してるの笑』
健「初めて、俺のために泣いてくれたなって」
『…泣くよ。健が続けてくれることが嬉しくて、泣く。
どっちにしても、健のために私は泣いちゃう』
泣き笑いを浮かべて
『健の代わりなんて、世界中探したっておらんよ。』
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りな∞(プロフ) - mioさん» 1からなんてとても嬉しいです(;_;)ドライフラワー作者も好きな曲なので考えさせて頂きます！ご希望に添えるか分かりませんが宜しければお待ちください！ (2021年1月13日 0時) (
レス) id: 893f140170 (このIDを非表示/違反報告)
mio - 1から楽しく読ませて頂いています！もし可能だったら恭平君とのけんか？期間中で優里さんのドライフラワーという曲の夢主ちゃん目線お願いできますか？無理だったら大丈夫です…。 (2021年1月13日 0時) (レス) id: 946c26b65c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2021年1月12日 14時
