なにわのAぇ女子 (ページ35)

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side高橋
恭「A」

ドアを開けて入ると電気はついているのに反応はない。

よく見ると、俺のベッドの上にAがおる。

恭「A…？」

俺のパーカーを握りしめて丸くなって寝ているA

力強すぎてしわになっとるし…、笑

寂しい思いさせたらあかんって俺が1番分かってたんやけどなぁ、

恭「ごめんな、A」

と優しく頭を撫でる。

『…ん、…きょへ？』

恭「あ、ごめん。起こしてもうた？」

『…おかえりぃ』

恭「…おん、ただいま」

小さな体で腕を一生懸命伸ばして俺に抱きついて

『やっぱり、こっちがええ』

なんて言うから。

心臓がドクドクと高速で脈打つ。

なあ、俺バカやけど。
もう自分でも分かってんねん。

この気持ちの正体。

机の上に広げられて、一切手のつけられていないお菓子。

俺と菓子パするために用意しとったんかな。

このあほらしさと意地らしさがやっぱ可愛くて。

『きょーへー戻ってきた？』

恭「戻ってきたで」

『もうどこも行かん？』

恭「おん、ここおるで」

そういうとふにゃぁっと嬉しそうに笑う。

『よっしゃ、お菓子パーティーしよ。
きょーへーの好きそうなお菓子も沢山買ったんやで』

眠そうに目を擦りながら君は笑った。