なにわのAぇ女子 (ページ24)

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side道枝

お風呂上がりたまたま見かけて声をかけたAちゃんの元気がない。

話を聞くと丈くんと流星くんとけんかしたみたいなんやけど…。

黙りこくって動かないAちゃんにオロオロするしか出来ない俺。

大吾くんはそんなAちゃんをうまく誘導して俺らの部屋へと連れてきた。

やっぱり俺は何も出来へん男やなぁ、と情けなく思っているとなにかつん、と引っ張られた感覚があって。

ふとみると浴衣の袖を掴んでいるAちゃん。

『連れてって』
なんて言うてちょこちょこ着いてくるもんやから

年上やのにかわいいなぁ、と思う。

いつもは先輩なAちゃんも今は小さな女の子。

自販機で大吾くんが買ってもらったアイスで今はニコニコしとる。

エレベーターに乗ってる最中は近いからかお風呂上がりのせいもあってふわっと香る匂いと、少し湿った空気に少しドキドキしてしまった自分が恥ずかしくもある。

『なあ、みっちー』

道「は、はい！？」

『顔赤いけど、のぼせてんの？』

道「え、え？」

『アイス食べてひんやりしよー！』

とソファに座って嬉しそうにアイスを食べるAちゃん。

その横に腰掛けて俺もアイスをかじると
Aちゃんは驚いたように目を丸めて、

嬉しそうに笑った。