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僕を追いかけようとする君が
人混みに揉まれて倒れそうになった時
咄嗟に腕を伸ばしていた
久々にちゃんと見た彼女は
相変わらず、綺麗な髪に
長い睫毛と大きな瞳
形のいい顔を歪めて
僕を離すまいとする
(なんでそんな顔するんだ)
もう僕は
君の好きだった僕じゃない
光の道で、正義を通す君が
1番嫌いな所に
君のちょうど真反対のところに僕は進んでいる
だから、
僕のことなんて忘れていい
嫌いになればいい
そうして
君さえ笑っていてくれるなら
それでいいから
君を突き放して
トイレに駆け込んで
1人で泣いた
もうずっと、涙も感情も殺すことだって苦じゃなかったのに
君はいつも僕を弱くする
後ろから後を追ってきていたポッターとやり合って
体中を切り裂かれたような激痛を負い
じわじわと広がる血の海を見て
僕はこのまま死んでしまうのかもしれないと思った
(死んだら、解放されるんだろうか)
あんなに死ぬのを怖がっていたくせに
頭はやけに冷静だった
ポッターは強い
もう僕の手の届かない所にいて
きっとコイツはもっと強くなるのだろう
ほら、やっぱり
・
・
・
そこからのことはあまり覚えていなかったけど
助けに入ったスネイプによって僕はベッドに寝かされていた
スリザリン寮に用意された、僕だけの部屋
(…僕は、死ねなかったのか)
このまま目が覚めなかったら
全て終わりに出来たのだろうか
誰かが近づく気配がする
いつ、何時も気の休まることの無い僕の研ぎ澄まされた感覚
(スネイプか…？)
この部屋のことを知っているのは
父上とスネイプ
それから___
『…ドラコ』
目を閉じる僕の髪に触れて
愛おしそうに、優しく君がまた名前を呼ぶ
『突き放すなら、優しくしないで…』
君の声は泣いていた
『好きで、好きで…仕方ないの
あなたがどうしても闇の世界に身を落とすと言うなら
私も連れて行って』
双子のウィーズリー仕込みに負けん気が強く
なよなよしいロングボトムの前に立ち
ポッターの隣で笑ってる
『あなたが1人で傷つく位なら、
2人で夜に溶けちゃえたらいいのに』
そんな君に似合わない
弱々しい声に
涙が頬を伝った
『大好きよ、ドラコ
私あなたのためなら死んだっていい
だから、お願い
1人にしないで』
そう言った彼女は眠るように意識を失った
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りな∞(プロフ) - さえさん» コメントありがとうございます！わああ嬉しすぎます😭ドラコ視点私も心を痛めながら書いているんですがドラコの優しさと愛情が読者の皆様に伝わると嬉しいです🥺是非これからもお楽しみ下さい！ (4月7日 15時) (
レス) id: 2e61ee43e2 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - 咲那さん» コメントありがとうございます！嬉しすぎるお言葉を頂けて私も泣きそうです🥲今後もぜひ見守って下さい (4月7日 15時) (レス) id: 2e61ee43e2 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - 麗夏さん» コメントありがとうございます！大変お待たせしてすみません…。今後も楽しんで頂けると嬉しいです！ (4月7日 14時) (レス) @page8 id: 2e61ee43e2 (このIDを非表示/違反報告)
さえ(プロフ) - 本当に涙と鼻水が止まりません。この作品を読んでティッシュ1箱は使い切りました。ドラコsideは本当に泣けちゃうし心がすごく痛いです。また泣かせてください笑 更新待ってます。 (4月6日 4時) (レス) @page6 id: 06c640ba36 (このIDを非表示/違反報告)
咲那(プロフ) - コメント失礼致します。一気に読んでしまいました！こんなに切なくて苦しくなる素敵な作品に出会えて嬉しいです。深夜に何度も泣きました！これからも応援しております。 (3月20日 8時) (レス) id: 34a662b172 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2024年1月22日 2時
