仲直りの仕方 ページ34
きっかけは些細なことだった
大して怒るようなことでもなく
いつもならお互いごめんねの一言で終わるような、ほんのしょうもないすれ違い
太一｢はいはい、ごめんな｣
『…またそれ？』
自分でもどうしてこうなってしまったのか分からない
だけど、気持ちとは裏腹に止まらなくなって
『太一はいつもそうやって正面から話し合うの避けるよね
喧嘩したくないだけでしょ？面倒なんでしょ？』
太一「違うよ」
『何が』
太一「なんでも思ってること言い合えるのがイコールいい関係なのかよ」
苛立った様子でため息をつく太一に怯む
太一「俺は何でもかんでも言い合えばいいってもんじゃないと思う」
太一が声を張り上げるのは珍しい
と言うよりも、初めてのことで
太一「確かに、不満や我慢をいえずに溜め込むのは良くないしちゃんと言葉にして伝えることは必要だと思うよ
でも全部が全部言えばいいってもんでもないんじゃないの」
『…』
太一「Aがよく悩んでることとか、泣いてること
俺からしたらそんなに大きなことかなって思う時もあるよ
でも言わないのは、それを言って揉めたくないからじゃない
ただ、分かってあげたかったんだよ」
『…え？』
太一「俺には“共感”することは出来ないけど、解ろうとしてやることは出来るから
Aは何が嫌で、どう思ってるのか
何に傷ついてるのか、どうしてあげたら少しでも楽にしてやれるのか
知りたいから、聞くんだ」
『…っ、』
太一「ワガママ言われて困る時だってあるよ
でも、いつも人のためにって譲っちゃうAを
俺にくらい気を遣うことなく甘えられるようにしてあげたいって思うから
できる限り叶えてやりたいって頑張れんだよ」
『…』
太一「お互いを分かり合うために、言葉も必要だと思うけど
相手を理解したいって寄り添う気持ちは必要ないの？」
【いいよ】って甘やかしてくれる太一に
ずっと甘えていたのは私の方で
太一「俺が思ってることいちいち言い返したら、A余計にヒートアップするだろ
それで
もう無理だって、別れようとか…」
言葉を止めた太一を見上げると
彼は今にも泣き出しそうな顔をしていた
太一「そんなん嫌だからっ、
俺は…」
『ごめん、太一
ごめんね』
彼の色んな表情が見たいと思っていた
笑ってるところも、怒ってるとこも
ちょっと焦ってる所も
だけど
(こんな顔だけは、二度とさせたくない)
太一｢俺も、ごめん｣
ー
2人の喧嘩
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りな∞(プロフ) - あんずさん» あんずさん、ありがとうございます！嬉しすぎます😵💓こちらこそ最後までご愛読ありがとうございました！ (2月15日 10時) (
レス) id: f85f1d83e7 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - 完結おめでとうございます！更新をいつも楽しみにしていました。ずっと大好きな作品です！ (2月14日 14時) (レス) @page50 id: b43777d218 (このIDを非表示/違反報告)
りな∞(プロフ) - リリさん» わー😭ありがとうございます！無事完結出来ました！ご愛読本当にありがとうございました！ (2月14日 10時) (レス) @page50 id: 57fa754979 (このIDを非表示/違反報告)
リリ - 春高辺りから、太一たちもこんな風に思ってたのかなって泣けたのにタイトル伏線回収から結婚まで、、、作者様天才ですか!大好きな作品です😭😭 (2月12日 23時) (レス) id: b5e7e99af7 (このIDを非表示/違反報告)
うv(プロフ) - りな∞さん» 新しいお話を読ませてもらいました …😭💕白布くんの優しさとカワニシノちゃん達の暖かい笑顔、全ての情景が想像できやはり素晴らしい作品なんだなと改めて実感しました😿💗完結せずに一生見ていたい作品のひとつです🫶🏻 (2月12日 18時) (レス) @page46 id: d03acc1f87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2023年12月31日 21時
