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なんとかご機嫌を取り戻したはずの侑は

終わりの時間が迫るとまたへそを曲げ始めた


「俺、1年の時のクラスで修学旅行が良かったわ」

『そんなに仲良い人沢山いたっけ?』

「別に、そんなんおらんけど

…俺もAちゃんと回りたかったんやもん」



『またバレー部で来ようよ』

「ん?」

『北海道じゃなくてもさ
5人で旅行行こうよ。

そうすれば班行動所じゃなく、ずっと一緒に遊べるよ』

「それええな!」



「侑〜、そろそろ戻んで」

ほなまた夜なー!!と元気よく手を振りながら侑は銀に引っ張られていった



「よく侑の機嫌なおせたね」

『勝手に治ったよ』

「あれできるんAとアラン君だけやで」

「尾白さん不在時はよろしく」


侑は感情によって顔や態度に出るから分かりやすい

それに、彼の言葉は素直だから


『私は侑みたいなタイプ、付き合いやすいけどね』

「…扱いもわかりやすいしな」

「『それ』」









「A、ちょっとええ?」

夜、売店をぶらりと見た帰り治に呼び止められて


その手には大きな袋


『…?なにそれ?』

「えーと、」

彼らしくなく、口をモゴモゴさせて

「これ…。Aに」

差し出された袋の中には


『…、ポン・デ・キタキツネ…?』

ポンデリングとコラボした焦げキツネシリーズの

王様、キタキツネ

大きなぬいぐるみのコラボグッズには
ポイントが沢山必要で

ちょっとドーナツを食べて貯まるようなものじゃないから
諦めていた



「A、これが1番好きなんやろ?」

前に交換してもらったチャームのなかになかったから、と

治は言う


『これ、どうやって…
だって、ポイントすごく必要で…』

言いかけて、やっと気付いた

『…そのために、ドーナツずっと食べてたの?』


「…Aがあんな風に、好きなもんを好きって意思表示するん珍しいやんか。

俺らはいつも好きなもん食わせてもらって、好きなこと(バレー)やらしてもらってるから

これやったら、喜んで貰えるかなって」

少しツリ目ガチで、凛とした目のキタキツネ

「荷物になるから修学旅行中に渡すん迷ってんけど

コラボ期間もうそろやし、これは個数限定やったから急がなあかんと思って」

邪魔やったら俺が持って帰ろか?と遠慮がちに顔を覗き込んだ治はぎょっとして


「えぇ…、何泣き…?」

『嬉し泣き…っ』

「ふはっ、そんなに喜んでくれたん?」

頑張ったかいあったわ、と笑いながら
指で私の涙を拭った

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りな∞(プロフ) - あめみやさん» おはよう靴下は宮城と1部東北?地方特有らしいです😳穴あき靴下って言うより可愛いですよね💓 (3月4日 18時) (レス) id: 77d3b1abb5 (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - おはよう靴下ってもしかして全国共通じゃないんですか……? (3月4日 11時) (レス) @page32 id: c8e075c880 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りな∞ | 作成日時:2023年12月13日 13時

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