淡雪が溶ける頃3【HQ】/稲荷崎

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治を筆頭に、食べ盛りの男子高校生4人の胃袋に収められたドーナツ達によって

各種キーホルダーを集めることが出来た


「一日でその量のポイント換算する奴なかなかおらんやろな」


「こちら
焦げキツネミニチャームです」

『ありがとうございます！』


「Aちゃんがこんな目ぇ輝かせてたことあるか？」

「ない」

侑の言葉に倫が即答する

「でも試合中はよう笑っとるよな」

「え？」

「侑のセットで治がスパイク決めた時とか、

角名のブロックうまくハマった時とか
結構笑っとるイメージなんやけど…」

話を止めてうわっ、と声を上げた銀は

「なんで睨むん!?」

と慌てる


『だから、なんでバレてるの…』

「俺は試合見てる時間の方が長いからな」

「あー、でも。侑のジャンフロ成功した時はめっちゃ嬉しそうだったね」

「えっ」

2人の言葉に侑は目を見開いてまじまじと私をみる


『そ、れは
嬉しかったから…』


侑が何か言いかけた時、治も同時に口を開いた

「Aがこーゆーゆるキャラとか好きなんも意外やったわ」

「たしかに」

焦げキツネは、パンに見立てたキツネのゆるキャラで

小さい頃、お父さんが買って来てくれたことがきっかけでハマった


みんながプリキュアの話で盛り上がっていた中


「なにこれ、相変わらずセンスない〜
Aもっと可愛いのがいいよね？」

『ううん。これがいい』


お父さんが私に選んで来てくれたことが嬉しかったのもあるけれど



焦げたパンのどこか寂しそうなキツネが
飛雄や私に重なって見えて

「なんや、このチベットスナギツネってまんま角名やん」

「うるさいな
Aはどれが好きなの？」

『私は____』



・・・

「おぉ？Aのチャーム随分可愛ええな」

「こいつら角名達に似てへん？」

アランさんや赤木さんに


『みんなが協力してくれたんです。ミスドの景品になってて』

「南がそういうのハマってるん意外やな」

北さんまで

『らしくないですかね、』

「なんで？ええやん
良かったな。大事にしや」

『はい！』

ー

〜No side

「治最近ドーナツばっかやな」

と呆れる銀島

「あー、こいつ最近これしか食うてへん。相当ハマってるんちゃう」

と侑もドーナツを頬張る兄弟を横目に言った


「コンビニの買ったろか？そない毎日買うてたら金欠やろ」

「…ミスドがええ」

「おいサム！贅沢言うなや」

「ミスドやないと意味ないねん」

「はぁ？？」

銀島と侑は首を傾げた

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