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ページ10

「なんや、俺の顔なんかついとる?」

『目と鼻と口』

「せやねん、侑君にはクリクリなお目目が2つと…
って何やらせてくれとんねん」

『…』

「無視はやめて?」

治より表情豊かな侑の顔も

よく見れば

いや、よく見なくても整っていると思う


遅れてやってきた治は席に着くなりお弁当を広げて
ご飯の時間が少なくなったとプリプリしていたが

一瞬で空になったお弁当箱

(君に時間はそんなに必要ないだろう)


昼食を終えて、トイレから戻ってくると
見覚えのない他クラスの女の子

「バレー部のマネージャーさんですよね?!」

『はい、』

「侑君、呼んで貰えませんか?」


思わず頷いて

『侑』

「ん?」

『外、呼んでる』

「あー、」

侑は席を立って

「サンキュ」

と私の頭に手を置いて女の子の元へ向かった

(あれは多分…、本命だ)

凄いな

自分の気持ちをちゃんと相手に伝えられて


私は

拒絶されるのも、
自分の好意によって近くにいられなくなるのも、怖い


・・・


「ん?おい!南!」

『はい?』

「あー、ちゃうちゃう!宮!
お前、いつから南侑になってん」

「『は?』」

侑と私の声が重なる

小テストを回収した先生の言葉に


「ちょ、ちゃいます!目の前におるから間違えただけやって、!」

侑が立ち上がって弁解する


「どう間違うねん」

「くそ!それもこれもお前が目の前でしょぼくれとるからや!」

『理不尽』

「気になってまうやろがい!」

『優しいか怒るかどっちかにしてよ』

「にしても宮は嫁さんに嫁ぐ側やったんやな」


「ホンマにそのいじりやめたって!」


慌ててシャーペンと消しゴムを持った侑は教卓で名前を書き直している

倫は大爆笑でお腹を抑えながらこっそり机の下でカメラを構えていて


「見世物ちゃうぞ!こら!」

『ふふっ。ごめん、その顔で言われても怖くない』

「最っ悪や」


「侑、誕生日プレゼントにAの名前貰えば?」

『いる?』

「アホか!それは俺があげる側やろ!

って、ちゃう!そうやなくて!」

「無理、死ぬ笑」

倫は呼吸困難寸前だ

「あかん!喋れば喋る程墓穴掘る!」

頭を抱える侑が面白くて、可愛くて

私も笑った

「お前ら、絶対言いふらすんちゃうぞ!
特にサムには絶対言うな!」




「お誕生日おめでとう南!
あ、侑の方な」

「アランくぅぅん!?」

「これで宮って言われても紛らわしく無くなったな」

「歯ぁ食いしばれサム」

もちろん弄られ倒したことは言うまでもない

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作者名:りな∞ | 作成日時:2023年11月6日 1時

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