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〜side Atsumu
「うわ、びっくりした！何してるん、宮」
「……ぁ？」
「あ、今部停中なんやっけ
なんや。早起き慣れすぎて目ぇ覚めてもうたん？」
「そんなんちゃうわ
寝とけるならいくらでも寝とくっちゅうねん」
なんやっけ、こいつ
確か陸部の奴
「じゃあなんでこんな時間にここおるん」
俺はスパイク忘れてもうて、と机の横にかかっていたシューズケースに手を伸ばす
「Aちゃんの護衛」
「は？」
「今あいつのこと1人にしときたくないから」
「…ふーん？」
不思議そうな顔を浮かべる名前も分からんモブ男
(お前には分からんでええねん)
「じゃああれってほんまなん？」
「……あ゛ぁ？」
Aちゃんのおかんの話かと思って睨みつけると
「宮はマネさん好きって」
「…はぁ？別に好きちゃう____
ことも無いけど
それはバレー部みんなやろ
銀も角名もサムもみんなあいつのこと好きやし」
「やっぱそうなんや
そんだけの男前虜にするって南すごいな。逆ハーやん」
「逆ハーてなんやねん
俺らは部活仲間として…」
「宮、マネさんのこと好きやから彼女と別れたんやろ？」
「…なんやそれ。そんなわけないやん」
「え、でも噂でそう回ってきたで」
「いやいや、そんなんちゃうし！
俺はただ、普通に…」
「でも宮の元カノ本人が言うとるんやから間違いないやろ？」
「……は？」
「好きな子に遊ばれて悔しい気持ちは分かるけど、やからって他の子に同じことしてええ理由にはならんやろ」
さっきから何を言うてるん、コイツ
「誰が、何を言うたって？」
「宮の元カノが、南が男バレたぶらかしとって宮もそのうちの1人やけど振り向いて貰えへんから自分と付き合ったって」
あまりにも現実とかけ離れた話に頭が混乱して
「でもやっぱり南がええって別れたんやろ？」
「んっなわけないやろ！」
「え？そうなん？」
「あいつはバレー部に恋愛しに来たんとちゃうねん
俺らも、向こうも互いをそういう風に見てへんし、仲間として信頼しとるからみんな大好きやねん」
悔しさと、混乱と
「俺らの“絆”をそんな
目を丸くしていた目の前のやつは
素直に
「…すまん」
と言葉を零した
「俺も又聞きしただけやのに、噂丸呑みにした。悪い」
「……、」
「俺も言える範囲では訂正しとくわ
南も宮達も誤解されたままや居心地悪いもんな」
と頬をかいて
「せやけど、宮は先に
元凶止めた方がええかもな」
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作者名：りな∞
| 作成日時：2023年11月6日 1時
