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ページ31

〜side Atsumu

「あっつ、」

朝一でも、ジメジメとした暑さを感じる季節になって

夏の訪れと共に、インターハイ予選がやってくる



変わったことと言えば、

部活に緊張の色が強くなったこと

ドリンクが水だけやなくてスポドリになったこと


いつの間にか、あの女が銀をあだ名で呼ぶようになり

「Aー、こっちにもスポドリ1本頼むわー」

『分かった』

銀があいつを名前で呼ぶようになったこと



2年生の不在中、前日サムと話していた新しい技をチャレンジしたくて

ムズムズして目が覚めてもうたから

いつもより30分早く朝練へ向かったあの日


鍵はもう借りられとって、そこにはあいつの名前があった


(北さんもおらんのに、誰へのアピールやねん…)

中へはいると


振り向いたあいつの顔が、見たことないような顔で

(…俺にはそんな顔したことないくせに)

恨まれることばっかしてんねんから、当たり前なんは分かっとるけど


「誰目当てで入ったん?」

(そんな顔で、誰待ってたん)

「仲ええみたいやし、角名か?それとも、サム?」

いつの間にか角名はあいつの隣におって
こいつが待ってるのがサムやったら


なんか、分からんけど…
ムカつく


クラスも同じ、出会ったタイミングやって全部一緒やったのに


「女マネージャーなんて邪魔なだけや
どうせ直ぐに辞めるに決まっとる」

「せやな」

「興味無い。雑用減るならラッキーだけど」


銀も、角名もみんな、肯定的やなかったくせに

「また余計な邪魔が入んのだけは認めへんからな」

「そうなる前に北さんが止めるやろ」

サムやって、同じように苦労してきたはずやのに


なんで、


「なぁ、ツム。今日Aになんか言うた?」

「…はぁ?なんでやねん」

「なんとなくやけど」

「あの女になんかチクられたんか」

「…はぁ、やっぱお前かい」

「やっぱってなんやねん、俺は思ったこというただけや!

何騙されとんねん
お前かて女が絡んだらめんどいことになるの分かってるやろ!?」

「分かってる

分かっとるけど、今回ややこしくしてんのお前やろ」

「は?」

「Aは俺たちの障害になるような事なんもしてへんやん」

「…」

「別に俺らの誰もAからなんも聞いてへんで

様子がおかしかったんはツム、お前やし」

「俺のどこが…」

「何がそこまで気に入らんのか知らんけど

少なくともAはツムのこと1度やって悪く言うたことないで」

なんで、説教されなあかんねん

(…ほんま、ムカつく)

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りな∞(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます!これからも心を揺らすお話をお届け出来るように頑張ります!楽しんでいただけると嬉しいです🥺 (10月29日 20時) (レス) @page45 id: 6423446c77 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 心がギュッとなってとても動かされました!!続きがとても気になります🥹 (10月29日 14時) (レス) id: 9f951b305f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りな∞ | 作成日時:2023年10月9日 4時

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