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ページ26

「へぇ、Aもバレーの試合見るん?」

『いや、迷惑なら___』

「いいから座りなよ
てか早く俺の弁当」

(なんてマイペースな…)

スマホをいじる倫の横でメンチ切ってるチームメイト兼クラスメイトをガンスルーできる彼のそのメンタルに尊敬しかない


「は?弁当ってあの偉い人の名言のやつ?」

「そうそう」


『……?』

なんの会話だ

「へ、角名Aのお弁当食ってるん?」

「うん。食えりゃなんでもいいと思ってたけど

カップラーメンやめてこっちにしたらめちゃくちゃお通じ良くなって笑ってる」

いやほんとなんの話してんだ

「は、ちょ、待て!お前ら付き合うてるんか!?」

「んなわけないじゃん。バカなの?侑」

「バカとはなんや!
付き合うてないのに手作り弁当ってなんやねん!」

「分かるで、角名」

遮ったのは双子の治

「角名もAの飯に胃袋掴まれたんやな」

「おいクソサムゥ!」

「ちょ、静かにせぇや侑!試合見れへんやろ」

銀島君の言葉に宮侑は


「おい、お前ら何勝手に裏切っとんねん!!」
「黙り決め込んでるんちゃうぞコラ!」
「話聞かせんかいボケ共!」

1人でキーキー怒鳴っていたものの


「あー、今のサーブ入らんかったか」
「際やったな」

全員からスルーをくらい

「…圏外?」

とボケさえも拾って貰えなくなると大人しく黙って試合を見始めた


「あ、ほら。いまローテした
さっき後列だった人が前衛きたでしょ」

私がイマイチ分かっていないローテーションの仕組みを倫が教えてくれる

『なるほど!』

「色んな作戦の組み方があるって訳よ」

ノートを取り出してメモをとる


「なぁ、A」

『ん?』

「その唐揚げ1つください」

『どうぞ』

パァァァと顔を綻ばせた治は手で唐揚げをつまんで満足そうに試合に目を戻した


・・・

「なんや、1年生ズ最近仲良うやっとるみたいやないか!」

『彼らは元々仲良しじゃないですか?』

「ちゃうわ!Aと皆が、や!」

『…そうですか?』

「今日なんかみんなで試合見たんやろ?
部室で治が話しとったっで!」


『治が?』

アランさんの言葉に期待をしたものの

「飯のことしか言うてへんかったけどな
角名だけ毎日弁当ずるいって絡んどったから喝入れてきたわ」

北さんの言う通り、喝を入れられたせいかいつもより大人しい治に目をやる


「でもだいぶ打ち解けてきたやん
これなら安心やな」

『?』

「もうすぐ俺たちの修学旅行やろ
3年も模試被ってて部活1年だけやねん」

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りな∞(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます!これからも心を揺らすお話をお届け出来るように頑張ります!楽しんでいただけると嬉しいです🥺 (10月29日 20時) (レス) @page45 id: 6423446c77 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 心がギュッとなってとても動かされました!!続きがとても気になります🥹 (10月29日 14時) (レス) id: 9f951b305f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りな∞ | 作成日時:2023年10月9日 4時

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