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ページ25

「何回試しても、このおにぎりみたいにふわっとならんねん。

なんでやと思う?」

『えと、とりあえず食べ歩きはやめたら…?』

「腹減ってんねんもん」

治は朝練後はお腹空くやろ、って隣でもしゃもしゃおにぎりを頬張っている


『…力、入れすぎない方がいいんだよ

綺麗な三角にしようとすると力込めがちだけど、ギュッてしなくてもふんわり形整えるだけでちゃんと綺麗な形になるから』

「…ほう!」

バレーしてる時だって時々しか見せないような目の輝きを見せる治

『治君は手も大きいし、力も強いから
ほんとふんわり3角作るイメージでいいと思うよ』

「やってみるわ、ありがとうな」

『いいえ』

「てか、呼び捨てでええで
治でええよって言うたやん」

『あ、うん』

「だってもう、マネさんやろ?」

『…うん、そうだね』

クラスにつくと、治は手を振って自分の教室へと向かっていった


「遅かったね」

『治に捕まってた』

「へぇ、珍しい」

『おにぎりの作り方』

「あいつ、飯大好きだからね」

倫が笑う

「そのあんぱんは?」

『おにぎりと交換って貰った』

「あいつマジで何考えてんの」


『さぁ…』


次の日も、次の日も

治はおにぎりと物々交換をねだり

毎日あんぱんを持ってきた


「オッホホ
今日もあんぱん持ってんの」

『今日はあんぱんと牛乳だよ』

「アンパンマンにでもなんの?」

『いや、この中ならどれが好き?って3択の中でその中ならあんぱんって選んだらなぜかあんぱん大好き娘になっちゃったんだよ』

「まじウケる」

『だから撮るな』

倫とはクラスでも普通に話すようになって


「ねぇ、今日は弁当教室で食ってもいい?
みんなで試合映像見ようってなってんだけど」

『もちろん』


「あ、Aも一緒に見る?」

『え、いいの?』

「良いでしょ。バレー部じゃん」

頭を過ぎるのはいつも後ろで不機嫌そうな顔をしている侑だ

彼は、私と話していると倫にも絶対に話しかけてこない

もしくは引き剥がしに声をかけるかの2択

「今まで説明してたとこ、見たら分かりやすいと思うけど」

『じゃあ、お言葉に甘えて』


・・・

昼休みになって、銀島君と治が教室にやってくる


「今日もAの席借りるな〜」

「今日はダメ。Aも一緒に食うから」

「え?」
「は?」

2人目の声はもちろん、宮侑

「すな…、おま…!
はぁ?はぁぁぁぁ?」


「侑うるさい

試合見るんでしょ」

「Aもって?」

「試合、一緒にみるから」

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りな∞(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます!これからも心を揺らすお話をお届け出来るように頑張ります!楽しんでいただけると嬉しいです🥺 (10月29日 20時) (レス) @page45 id: 6423446c77 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 心がギュッとなってとても動かされました!!続きがとても気になります🥹 (10月29日 14時) (レス) id: 9f951b305f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りな∞ | 作成日時:2023年10月9日 4時

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