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美月「1年間、幸せな…夢みたいな時間をありがとう」
って終わらせようとする美月を引き止めて
「ちょ、なんで勝手に終わろうとするん」
美月「偽物なんやって。美月は」
「偽もんとかないやん。苗字が変わっても整形したとしても美月は美月やん。
優しくて、花の水やりとか誰もやらんこと率先してやったり俺の隣でずっと笑ってくれてたんは美月やん」
美月「大晴が好きって言ってくれた笑顔だって造り物なんやで」
違うよ、美月
「俺は…美月がその顔やから笑顔が好きって言ったんやなくて、
どこか遠慮がちに無理してるように見えた美月が心から笑ってくれるのが嬉しかっただけやねん…」
美月「私、大晴の隣に立てるような女の子ちゃうねん。
大晴にはもっともっと素敵な人がおるから」
「そんなん誰が決めるん。俺が美月といたいんやから」
その日を境に美月はもっと内向的になって
「美月ちゃんどしたん？またお休み？」
「あー、ちょっと体調崩してて」
「そっかー、はよ良くなるとええなぁ」
笑われてる気がする、とか
悪口言われてる気がする、とか
整形したことみんな知ってて、知らないフリしてるんじゃないか、とか
「そんな事ないって！考えすぎやから。」
美月「でも…っでもっ…」
被害妄想を繰り返してはパニックに陥り、1人、家に籠るようになった
「美月〜、具合どう？なんか食えるもんある？」
美月「…今日は何してたん」
「今日？今日はね、んーと
あ、英語の時間に映画見たで！吹き替えもあるらしくて結構おもろかったから今度借りてきて見ようや」
美月「…誰と連絡取ってるの？」
「おかん！夕飯いるー？って来たから大丈夫って返した！
不安なら見てええよ」
美月が壊れていくのを感じていたのに
どうしていいか分からなくて
美月「大晴、どこ行くん」
「俺、もう学校行かな…」
美月「学校…楽しい？」
「…え？」
美月「楽しいよね。こんな引きこもりブスのお守りせんで良くて解放されてみんなと話せて」
「ちょ、なんでそんなこと言うん」
美月「そんなんやったら一思いに振ってくれたらええのにそもそも最初から釣り合うわけ…」
「美月！…なんでそんなこと言うん？」
美月「…不安になるの…っ、
私は大晴に釣り合うような人じゃない！そんな事ないって言えるのはあなたが自分の容姿で悩んだことないからやろ？
こっち側はずっと劣等感持ちながら一緒にいるの！
私の本当の顔知ったら、幻滅する…っ」
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作者名：りな∞
| 作成日時：2023年1月1日 21時
