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〜side 藤原
いつかこの日が来ることは分かっていた
俺は別に物分りがええわけでも、大人やったわけでもない
ただ、君をずっと見てきたから
腕の中で肩を震わせて泣く君を
守れなかった無力さを知る
(横山くん、ごめんなさい)
約束、全然守られへんかった
9年前。
それは突然の事で
あの時のことは今でも覚えてるし
多分、一生忘れないんやと思う。
「丈に頼みたいことがある」
銭湯の中で、白肌を紅く染めてそういったのは横山くんやった。
ー
この子か、と思った。
こんなこと頼むんは間違ってるかもしれないんやけど、って
横「俺の代わりにAを見守ってやってくれへんか」
ー
和「女の子やって！なんか変な感じするなぁ」
末「どーせ女なんか長く続かへんやろ。てか、ジャニーさん何考えてるん」
ただでさえ異端の関ジュに
唯一の女の子、なんて
西「女でも男でも関係あらへん。俺らは俺らのやることやるだけや」
彼女に向けられるのは物珍しいという好奇の目と、批判、嫉妬。
そして無関心
まだ中学生になりたての女の子が背負うにはあまりにも残酷で
末「丈は？どう思ってんの？あいつのこと」
丈「俺はー…」
ー
«見守る»ってなんなんやろ？
横山くんとの約束を果たすべく俺は来る日も来る日も彼女を見続けた
歌はうまい
横山くんに似なかったんやな
ダンスは…ついてくのやっぱ厳しいんかな
あ、またワンテンポ遅れた
彼女は誰とも触れ合うことも無く休憩中も1人で踊り続けて。
周りの冷たい目にも屈しない強気な顔でそこにおって
誰よりも早く来て誰よりも残って練習する姿を見ていた。
今日も遅くまで残ったレッスンの帰り
Aはこっぴどく怒られとって
女やからどーの、って言葉に悔しそうに唇を噛み締めて耐えていた
彼女はいつもバスに揺られて帰る
もーすぐ最終便の時間なんちゃうんか、ってソワソワしてたら
出てきたAはバス停のベンチに座って黙って下を向いた
ここまで見届けたし、と帰ろうとした瞬間
彼女から光る何かが落ちて
吸い込まれるように見入ったその煌めきは
Aの涙やった
ー
あいつ、全然平気そうやん
ー
そんなわけ、なかった
彼女はいつもこうしてバスを待ちながら
暗闇の中で1人、泣いていたんやろうか
声をかける勇気もない俺は
黙って後ろから見守って、同じバスに乗り込むことしか出来なくて。
彼女の肩は震えていて
泣かせたくないなぁって
この時、初めて思ったんやっけ
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りな∞(プロフ) - ゆりりんさん» お久しぶりです！あけましておめでとうございます。ゆりりんさんのコメントあってなにわのAぇ女子だと思っていて、こうしてまたコメントをくださってとても嬉しいです！あと少しぜひお付き合い頂けたら幸いです！ (2022年1月9日 14時) (
レス) @page42 id: 5e2108ad2c (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん - お久しぶりです。明けましておめでとうございます。私生活がバタバタして、取り巻く環境が変わり、コメントできずにいました（泣）本当にりなさんの書く文章には心を持っていかれます。一つ一つの言葉に愛があって、誰一人欠けることなくキラキラしてます。大好きです。 (2022年1月8日 0時) (レス) @page42 id: c254f6da16 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - なにわ男子デビューしましたね！この作品大好きなので頑張ってください！ (2021年11月13日 13時) (レス) id: ab41598f60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りな∞
| 作成日時：2021年7月30日 19時
