繋いだ手

報告 ページ48

あなたside


あ「ほんとに？」


千「はい、先週の金曜日に日高さんがご飯に誘
　 ってくれて、その後に。」


週明けラウンジで休憩中、千晃ちゃんから報告を受けた。


それは日高さんと恋人同士になったという嬉しい報告。


あ「良かった、ほんとに良かった！！」


大切な2人が結ばれた事が嬉しくて思わずぎゅっと千晃ちゃんを抱き締める。


千「Aさん。
　 これもAさんのおかげなんです
　 よ？
　 Aさんが日高さんと引き合わせてく
　 れたんです。
　 だから私の方こそ感謝してるんです。」


抱き締めた体を離すとにっこり微笑んでそんな事を言ってくれた千晃ちゃん。


実「ほんとに良かったよ〜。
　 たしかにAがあそこの会社に行って
　 なかったら出逢う事はなかったかもしれな
　 いもんね。」


隣の実彩子も嬉しそうな顔でそんな事をいう。


あ「私は何もしてないよ？
　 けどほんとに嬉しいな、こうして大切な2人
　 が結ばれて。」


本当に心の底からそう思う。


それに何だか人と人との繋がりって不思議だなとも。


私と真司郎にしても、実彩子と友達になって、実彩子と西島君が恋人同士になっていなかったら知り合う事はもちろん、こうして恋に落ちて恋人同士にはなっていなかったんじゃないだろうか。


人と人が繋ぐ縁というのはとても素敵なものだなと改めて感じる。


実「ねぇ、まだ日高さんって呼んでるの？
　 ほんとはなんて呼んでるの？」


ほんの少し意地悪く笑いながら実彩子が聞くと


千「だっちゃんって呼んでるんです///」


なんて頬を染めて気恥ずかしそうに教えてくれた。


あぁもう、ほんとに可愛いなぁ。


やっぱり恋してる女の子って可愛いとしみじみ思う。


実「ね、せっかくだし今度みんなで飲み会しな
　 い？」


千「いいですねそれ！私もだっちゃんのこと皆さんにきちんと紹介したい！」


あ「うんしよっか。」


実「Aは飲みすぎないようにねー？
　 酔うとあんた更に可愛くなるんだから、真
　 司郎が心配(笑)」


あ「な、なにそれ。」


千「Aさんこそあの後どうだったんです
　 か？」


なんか、とばっちり受けた気分…。


あ「わ、私の話はいいよー。」


実「だって気になるじゃない？
　 あんな可愛い相談されてさ、ね、千晃ちゃ
　 ん？」


千「そうですよー。」


含み笑いをした2人に曖昧に笑うしかできない。

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