繋いだ手

酔ってる？ ページ34

実彩子side


Aの可愛らしい悩みに頬を緩ませながら話した後、その後も3人で楽しい時間を過ごした。


目の前のAは話の後嬉しそうににこにこして、まだ照れがあるのか赤い顔をしてる。


ほんとウブというか初々しいというか、可愛い子。


赤い顔していつまで照れてるの、ほんと(笑)


そこまで思ってグラスを口に運ぶ目の前のAを見つめると、照れてるのとは何か様子が違うくて頬を赤くして目がとろんとしてる。


あれ、ちょっと待って。


Aの顔が赤いのって、もしかしたら照れてるとかじゃない？


A今日お酒何杯飲んだ？


この子お酒弱かったよね。


実「A、あんたそれ何杯目？」


あ「んー？何杯目だろ？3杯目？わかんない(笑)」


そう言いながら楽しそうに機嫌よくにこにこ笑ってる。


Aはビール苦手だからいつも甘目のお酒飲むんだけど、私と千晃ちゃんはビール。


なんとなく伝票を見ると、ビール以外のお酒は1.2.3…4。


いつもは2杯くらいで烏龍茶に切り替えるのに今日は4杯も飲んじゃってる。


あーぁ、A確実に酔ってるねこれ。


Aがここまで飲むのは珍しい。


私と2人で飲みに行ってた頃もよく飲んで2杯だったのに、今日は4杯目って。


そりゃ酔っ払うわ(笑)


Aが酔う姿を見るのは私もなかなかない、眠くなっちゃうからといつも自分でセーブしてたから。


いつも笑顔が可愛いAだけど、目をとろんとさせてにこにこしてるAは何だか新鮮でもあるけど、真司郎が見たら何ていうんだろう(笑)


そもそも真司郎はAが酔ってる姿なんて見たことがあるんだろうか。


実「A、あんた酔ってるでしょ。」


あ「えー？そんなことないよー？ふふ。」


だめだ、完璧酔ってる。


ちらりと時計を見ると、なかなかいい時間になってる事に気付く。


私と千晃ちゃんはお酒強いからまだいけるけど、そろそろAは帰らせたほうがよさそうかも。


きっと真司郎も連絡待ってるだろうしね。


実「Aそろそろ帰ろうか？
　 真司郎に連絡できる？」


あ「んー、実彩子お願い。」


なんて言う始末。


実「もう仕方ないなAスマホ貸して？」


受け取ったスマホを見て笑みが浮かぶ。


隣の千晃ちゃんも覗き込んでいて、2人で顔を見わせ微笑んだ。


そこには2人で恋人同士になった報告に来てくれた日に撮った写メが映し出されていたから。

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