繋いだ手

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あなたside


勇気を出して話すと笑ってる2人。


やっぱり言うんじゃなかった、恥ずかしい…。


だけど2人は馬鹿にしたような笑い方じゃなくて、しょうがないな、て感じで笑ってるような感じ。


あ「真司郎いつもほんとに優しくて私にはもっ
　 たいないくらいなの。
　 今日も迎えに来てくれるっていってる
　 し。
　 そんな真司郎に私は何か返せてるのかなっ
　 て思うこともあって…。」


実「ほんと可愛いねAは。
　 聞いてもい？2人の時の真司郎はどんな感じ
　 なの？」


あ「真司郎？真司郎は…。」


2人でいる時の真司郎は常に私の隣にいてくれて、ソファに座る時も少し距離があると【もっとこっち来て】とか、ご飯を作ってる時も後ろから抱き締めてきたり、顎を肩に載せて楽しそうにしてたり顔をすり寄せてくる。


部屋の中でも手を繋いだり、肩を抱き寄せてくれたり。


寝る時も隙間がないくらい抱き寄せてくれるし、くっつきたがり？という感じ。


思った事をかい摘んで話すと、優しく微笑んでいる2人。



実「Aも真司郎と同じようにしてみたら
　 いいんじゃない？」


あ「同じように？」


実「今聞いてる感じだと、真司郎はAに
　 甘えてるんだなーと思う。
　 例えばさ、猫ちゃんがいるとするでしょ？
　 側に寄ってきてスリスリしたりしてこな
　 い？」


実彩子に言われて想像してみると、たしかに擦り寄ってくる。


実「それって甘えてるんだよね。
　 それと同じだよ。」


あ「でもあんまりベタベタしたら嫌なんじゃな
　 いかなって思っちゃう。」



実「Aは真司郎に同じようにされてどう？
　 嫌な気持ちになったりする？」


嫌などころか


あ「嬉しい。
　 嫌などころかもっとしてほしいな、なんて
　 思っちゃう。」


真司郎に抱き締められると幸せな気分になる。


実「だったら真司郎も嬉しいと思うけどな。
　 好きな子にそうやられて嫌がる人なんてい
　 ないと思うけどなぁ。」


千「そうですよ、あんなにAさんの事が
　 好きでどうしょうもないんですよ？
　 私も喜ぶと思うけどなぁ。」


あ「でもなんか、恥ずかしいな…。」


2人はそんなことを言う私を見て、微笑んでくれる。


実「好きな人に甘えられるのも、相手が甘えて
　 くれるのも嬉しいし、特別な事だよ。」


特別、か。

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