会いたくなかった ページ44
あなたside
お手洗いを済ませて駐車場入り口に戻ってくると、聞こえてくる話し声。
駐車場内で響くその声は真司郎と、女の人の声で。
偶然知り合いと会って立ち話でもしているのかなと思い、挨拶だけでもしておこうかと足を踏み出そうとしたけど。
思わず私は、足を止めた。
＿＿＿なんだか、様子がおかしい。
その話し声は、どこか言い合いをしているようで…。
真司郎は私に背中を向けているからその表情は読み取れない。
けど、聞こえてくる声は怒りを含んでいるように聞こえた。
その様子に思わず顔をしかめる。
少し離れた場所で立ち尽くす私の耳に届いたその会話は…。
真「お前が浮気しとったの知ってんねん」
「な、んでッ…知って、」
真「見てん、お前が男とホテルから出てくると
こ。」
「うそっ！」
真「こんなしょうもない事嘘ついてなんになんね
ん。バレてないと思ってたんか、」
ドクン、と胸が嫌な音を立てる。
今真司郎の目の前にいるこの人は
＿＿＿真司郎を裏切った人。
先日真司郎が話してくれた、大学時代に浮気された元彼女だとわかった。
なんで…。
どうして…。
こんなところで…。
一生会うことはないと思ってたのに…。
「だって、それはっ！」
真「なんやねん」
「真司郎が悪いんじゃない！
真司郎がちっとも私の事見てくれないから！」
真「…だから浮気したって？」
「そうよ！
私の事少しでも見てほしくてッ、気にして
ほしくて！
連絡するのもいつも私からだったし
寂しかったのよっ！」
…何言ってるのこの人。
次第に私の中を埋め尽くしてゆく黒い感情。
＿＿＿この人と、関わりあいたくない。
＿＿＿真司郎にも関わってほしくない。
早くなる鼓動と小刻みに震える手。
落ち着かせようと胸元のネックレスをぎゅっと握りしめ、1つ大きく息を吸うと歩みを進めた。
あ「真司郎、遅くなってごめんね。」
できるだけ冷静に、今戻ってきたのを装って声をかける。
真「A、」
振り向いて私に向けられたその表情はさっきまでの楽しそうな顔ではなく、怒りを含んでいた。
その事に、言い様のない感情が胸の中に広がってゆく。
すると
「なにこの子、彼女？
ていうか、彼女いたんだ。」
その人はそう言うと、私のことを頭の先から足先までじっとりと舐めるように見つめた。
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まりぃ(プロフ) - K- Kさん» いつもありがとうございます！そのお言葉が何よりも嬉しいです(TдT)次の章では幸せなお話を書いていけたらと思ってますので、これからもよろしくお願い致します(*^_^*) (2019年3月12日 12時) (
レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
K- K - 本当にこの作品大好きです！これからも二人がずっと幸せでいてほしいですね。これからも応援してます！楽しみにしてます！ (2019年3月9日 10時) (レス) id: 7746b24c2c (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - 全然楽しんでストーリー読んでいるのでまりぃさん気にしないでくださいよ！新しい章のストーリーがどんな始まりだか今からどんなのかまだ私には想像つきません！ (2019年3月9日 3時) (レス) id: 45f78a918e (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - K- Kさん» 身を持ってヒロインさんを守る姿っていいですよね(*^_^*)少しでも楽しんで頂けてたら幸いです(*^_^*) (2019年3月8日 22時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - めぐさん» 醜い嫉妬に突き動かされる姿が書きたくてこういうお話になりました。ここまでずっと優しくて人思いだったヒロインさんが見せた初めての姿いかがだったでしょうか…。楽しんで頂けてたら幸いです。 (2019年3月8日 22時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりぃ
| 作成日時：2019年1月15日 16時
