兄弟みたい ページ15
あなたside
なかなか起きない西島くんを、真司郎が強行手段を使って起こしてくれているのを横目に見ながら、私は朝食の準備。
出来上がって2人に声をかけると凄い寝癖頭に大欠伸、下のスウェットに手をかけた西島くんと少し呆れ顔の真司郎がそれぞれダイニングに座った。
今日の朝食は、というかほぼ毎日だけれどトーストとサラダ、スープなどの簡単なものだ。
あとは卵を焼くだけで2人に問う。
あ「卵どうする?スクランブル?目玉焼き?」
西「目玉焼き!」
真「スクランブル!」
2人はいつも意見が合わない。
毎朝聞くようにしてるんだけれど、必ずといっていいほど2人の意見が合わないんだよね。
西「よし、じゃあじゃんけんな。」
真「負けへんし」
こういう時2人はじゃんけんをして決める。
真西「じゃんけんぽん!」
西「よっしゃ俺の勝ちー!
Aちゃん目玉焼きね!」
あ「今日は西島くんの勝ちだね。
じゃあ目玉焼きにするね。」
真「あースクランブルが良かったのに…。」
負けた真司郎は悔しそうな顔で呟いた。
別に2人に聞かずに両方作ってもいいんだけど、卵の焼き方を巡って朝から真剣勝負をしている2人を見てるのが面白いから、私は毎朝聞くようにしてるんだ。
西島くんと共同生活を始めてから数日、こんな場面をよく目にする。
夕食を食べている時はおかずの取り合いっこをして、お風呂あがりに【アイスがあるよ】と声を掛ければ、2人で冷凍庫を覗いてそこでまたアイスの取り合いを繰り広げたり。
そんな2人の様子がおかしくて面白くて、私は1人お腹を抱えて笑ってばかりいる。
それになんだかその様子はあれみたい。
あ「兄弟みたい。」
思わず口をついて出た言葉。
それを聞いた2人は、ばッと私を見ると
西「こんな弟やだよ!」
真「こんな弟嫌やわ!」
と言って、変なところは意見が合う2人にまた私はお腹を抱えて笑ってしまう。
西「あ?なんで俺が弟なんだよ。」
真「どう考えてもお前が弟やろ。」
西「俺のほうが誕生日先ですー。」
真「たった2ヶ月やないか。あほらし、」
西「その2ヶ月が大事なんですー。」
真「あーうざいうざい、」
私は兄弟がいなかったから、もしいたらこんなふうに私も言い合いをしていたのかな。
なんて思いながら、なんだかんだ言いながらも仲のいい2人を笑いながら見つめていた。
290人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まりぃ(プロフ) - K- Kさん» いつもありがとうございます!そのお言葉が何よりも嬉しいです(TдT)次の章では幸せなお話を書いていけたらと思ってますので、これからもよろしくお願い致します(*^_^*) (2019年3月12日 12時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
K- K - 本当にこの作品大好きです!これからも二人がずっと幸せでいてほしいですね。これからも応援してます!楽しみにしてます! (2019年3月9日 10時) (レス) id: 7746b24c2c (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - 全然楽しんでストーリー読んでいるのでまりぃさん気にしないでくださいよ!新しい章のストーリーがどんな始まりだか今からどんなのかまだ私には想像つきません! (2019年3月9日 3時) (レス) id: 45f78a918e (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - K- Kさん» 身を持ってヒロインさんを守る姿っていいですよね(*^_^*)少しでも楽しんで頂けてたら幸いです(*^_^*) (2019年3月8日 22時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - めぐさん» 醜い嫉妬に突き動かされる姿が書きたくてこういうお話になりました。ここまでずっと優しくて人思いだったヒロインさんが見せた初めての姿いかがだったでしょうか…。楽しんで頂けてたら幸いです。 (2019年3月8日 22時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まりぃ | 作成日時:2019年1月15日 16時