繋いだ手 Specialedition

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真司郎side


キラキラと輝くイルミネーションで彩られた街。


周りには同じように手を繋いだり、腕を組んでいるたくさんの恋人達。


俺達はもう夫婦やけど、そのへんの恋人達となんら変わりはない。


あ「わぁすっごく綺麗だね。」


イルミネーションを見ながら、瞳を輝かせて嬉しそうな笑顔を浮かべるA。


どこへ連れて行っても、こうして無邪気な笑顔を見せてくれる。


ゆっくりと歩きながら、クリスマス特有の雰囲気を楽しんでいると、不意にAが言った。


あ「ねぇ、雪の匂いがしない？」


真「へ？雪の匂い？」


あ「うん、雪の匂いがする。」


真「ちょっと待ってや、雪に匂いなんかないやろ笑」

そんなん聞いたことないし、嗅いだこともない。


あ「えー？あるよ。わかんない？」


真「全ッ然わからへん笑」


全くピンときてない俺に、ぷくっと頬を膨らませた。


すると


あ「もしかしたら明日、ホワイトクリスマスに
　 なるかもしれないよ。」


真「ほんまに？」


あ「だって雪の匂いがするもん。」


やから、俺にはわからんって。


真「ほんなら賭ける？明日雪が降るかどうか、」


あ「いいよ、何賭ける？それとも何かする？」


真「ええよ。Aが負けたら何してくれんの？」


あ「そうだなぁ・・・肩叩きとか？」


真「子供か笑」


Aのこういう予想を裏切る事を言うとこ、ほんまに面白くて飽きひん。


2人で大笑いしながら、その後もイルミネーションの施された通りを歩き、
ふと時計を見るといい時間になっていて、寒さも増してきた。


真「A、さっきよりも寒なってきたし、
　 そろそろホテル行く？」


あ「うん、そうだね。
　 イルミネーションもたくさん真司郎と見れた
　 し、そろそろ行こっか。
　 今日はどこに泊まるの？」


真「んー、それは着いてからの秘密。」


あ「えー、そうなの？
　 でもなんだかワクワクする。楽しみだな。」


そんな会話をして、イルミネーションを見ながら、ホテルまで歩いていく。

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