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あなたside
真「この香りも俺好きやわ。Aは?」
あ「私も好き、かな。」
香水が苦手な私だけど真司郎が付ける香水の香りは不思議と大丈夫で、
出逢った頃からそれは変わることはなく、今では大好きな香りの1つ。
なんだけど。
あ「この香りもいいけど、でも私が1番好きなのは…。」
こんな事言っていいものなのかと、一瞬口をつぐんだ。
真「1番好きなのは?」
あ「真司郎の香り、かな。」
真「俺の?」
あ「うん。」
私が1番好きなのは真司郎が纏っている香り。
あ「香水ってね、元々のその人が持ってる香りと
混じり合ってその人だけの、世界で1つだけの
香りになるじゃない?それが好きなの。」
真司郎は朝仕事へ行く前にチェストに並んだ香水をその日の気分で選んでつけてゆく。
ある日は1つの香りだけを付け、また違う日は2つの香水をミックスして使ったりするんだけれど、私はその真司郎が纏っている香りが好き。
それを聞いた真司郎は
真「それってさ、言ってみれば俺の匂いが好きっ
てこと?」
と言った。
あ「うん…真司郎そのものの香りが1番好き。」
真司郎が纏う香水の匂いももちろん好きだけど、もっと好きなのは真司郎自身の香り。
お風呂に入って香水の香りが消えたあとの、何もつけていない状態の真司郎の香りが1番好き。
夜寝る前に抱きしめられた時や、朝起きた時に鼻を寄せてつい香りを嗅いでしまうほど。
真「なぁ、俺ってどんな香りがするん?」
あ「うん?んー、男らしい香り?」
真「なんやそれー、全然わからへんねんけど、」
あ「表現しにくいのー。
でもね、この香りが私は大好きなの。」
真司郎の隣に座っている私は真司郎の肩に手を掛けて顔を近付けると、すん、とその香りを吸い込むと擽ったそうにした。
胸がキュンとするような、包み込まれると安心するような真司郎のこの香りが落ち着くし、やっぱり大好き。
もうずっと嗅いでいたいくらい。
と、そこでふと思う。
私、もしかして変態ぽい?
その人の香りが好きだという響きが、なんだか変態ぽく思えてきてしまった…。
あ「どうしよ…。」
真「ん?何が?」
あ「いやあの、真司郎の香りが好きだなんて
なんか、その…私変態なのかなって…。」
そう言うと、真司郎は目を丸くしたかと思えば
大きな口を開けて笑いだした。
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まりぃ(プロフ) - ふみさん» ふみさん、いつも温かいお言葉ありがとうございます。本編とはまた違うお話をかけて私自身楽しかったので、また機会があれば書きたいなと思います(*^_^*)これからも心がほっと暖かくなるようなお話を書けるように頑張りますね! (2019年8月20日 20時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 番外編もいつもほっこりさせてもらってます。まりぃさんのペースでこれからも続けていってくださいね! (2019年8月19日 20時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - ゆりなさん» 温かいお言葉嬉しいです(;_;)これから先さらにお待たせする事があるかもしれませんが自分のできる範囲で頑張りますのでこれからもよろしくお願い致します(;_;)わー私に会ってみたいだなんて…そう言って頂けて嬉しいです! (2019年4月2日 20時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - ふみさん» マイペースいつ聞いてもいい言葉ですね(;_;)ありがとうございます、これからもよろしくお願い致します(;_;) (2019年4月2日 20時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - かおりさん» ありがとうございます!温かいお言葉嬉しいです。お待たせする事が多くなるかもしれませんがこれからもよろしくお願い致します(;_;) (2019年4月2日 20時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりぃ | 作成日時:2018年12月23日 15時