繋いだ手9

ごめんね？ ページ35

実彩子side


別れを惜しむ2人の姿が切なくて、でも心を揺さぶるような、そんな2人の姿が印象的で、無意識に写真を撮っていた。


そこには2人のたしかな絆があって、そんな2人なら、離れてても、きっと大丈夫だと思えたの。


この写真は、悲しい別れじゃなくて、また逢う約束。


その先の未来へ繋げる、そんな2人の別れのシーン。


そんな2人の姿が忘れられなくて、大好きな写真。


実「ごめんね？黙ってて。」


まさかあの時撮った写真を、こんなふうに使うとは思っていなかったけど。


あ「あの時見られてたなんて、恥ずかしい…。」


ちらりと真司郎に目線を向けたAを、真司郎も見ていて、2人して少し顔を赤くする。


西「はは、そうだよな、ごめんごめん笑
　 見るつもりはなかったんだよ？」


実「あの時の2人、ラブラブだった笑
　 あ。それは今もか、」


真「そうやで、羨ましいやろ、」


あ「もう実彩子。真司郎も恥ずかしいからやめ
　 てよ///」


照れるAは、ほんとに可愛い。


あ「あ、あとあれも。あのプリクラ…」


西「あーあれね、あれは使っていいよって事だ
　 ろ？」


にやりと口角を上げて笑う隆弘に、少しむくれた顔のA。


実「あれは出さなきゃだめでしょ。
　 ほんと、あのプリクラの2人、顔酷いよね笑」


それは、少し前に真司郎がグループラインに送ってきた、2人の変顔をしたプリクラのこと。


西「いいとこばっかじゃ面白くねーじゃん、」


実「あれが出た時、みんな笑ってたもんねー、」


なんて話していると、そこにきたみんな。


千「ショートムービー凄く良かったですよ。
　 もう2人のラブラブショットばっかりで、
　 こっちが照れちゃいましたよ、」


日「ほんとほんと笑。
　 だけどなんか2人の歴史みたいなもん
　 見れた気がする。
　 西島、すげー良かったよ。」


末「お前にそんな才能あったなんてな、」


西「みんなのおかげもあるから。マジ感謝。」


末「それにしてもさ、あのプリクラ、くくっ笑
　 何度見ても、2人ともすげーブスな笑」


それを聞いたみんなは、思い出したのか、声を出して笑い出す。


日「ほんと詐欺だよ、詐欺笑」


美「輝も凄い笑ってたよ？」


あ「もーみんなまで！」


なんて言いながらも、嬉しそうに笑うAと真司郎。


いつまでも、変わらないでね。

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