少しずつ ページ31
あなたside
浦「A、ちょっといい?」
あ「はい、」
新婚旅行から帰ってきて、またいつもの日常が戻ってきた。
結婚したけれど、仕事ではそのままAで通すことにしている。
それは実彩子も同じだ。
浦「悪いんだけどさ、これ急ぎで出してきてくれ
ない?」
あ「わかりました。」
浦「あ、それとついでに、みんなで食べるおやつ
何か買ってきてくれる?
領収書は俺宛ね。」
あ「はい、行ってきます。」
私はこうして、部長からお使いを頼まれることがよくある。
あ「日高さん、実彩子、ちょっと出てくるね。
おやつ何がいいかなぁ?」
実「えー太るから困る!」
日「2人分食べなきゃなんだから大丈夫でしょ笑」
実「ならいっか、うーん、あ、マカロン久し振り
に食べたいかも!」
あ「マカロンね、それじゃ行ってくるね。」
日「気を付けて。」
2人に見送られて会社をあとにした。
✽✽✽✽✽✽✽✽✽✽
銀行員「それではお掛けになってお待ちください。」
お使いついでに、部長に許可をもらって、新しく口座を開くために銀行に立ち寄った。
椅子に座り、左手にはめられた結婚指輪を、くるくる回してみたり、なぞったりと触る。
これは最近できてしまった私の癖のようなもの。
名前が変わってから、まだ1ヶ月と経ってなくて、正直まだ実感があまりない。
結婚する前から一緒には暮らしていたし、生活もこれといって変わったことがあるわけじゃないし。
まだ子供の予定もない。
ただ、こうしてはめられた指輪を見ると、真司郎と結婚したんだなぁ、てわかる。
会社でも旧姓で呼ばれてるし、これといってすぐに実感したり、変わるものじゃないんだね。
そんな事を1人、さっきからずっと考えていると。
銀行員「與Aさん、」
そうそう、こうやって名前呼ばれたりすると、少しずつ実感するんだろうなぁ。
與A…呼ばれ慣れてないから、なんだかまだ胸の中が擽ったいな。
なんて思いながら、少しずつ口元を緩めていると
銀行員「與Aさん?いらっしゃいませんか?」
何度か呼ばれてはっとする。
そうだ、私銀行に来てたんだ。
あ「は、はい!」
慌てて返事をした。
これからは、ずっとこの名前で呼ばれるんだよね。
と、1人、なんだか擽ったくも、嬉しい気持ちになった。
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まい(プロフ) - まりぃさん» そうなんですね!!これから読むのがとても楽しみです♪♪ありがとうございます!!乗り越えましょう!頑張りましょう!!*^^* (2020年4月14日 19時) (レス) id: 633c1755c2 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - まいさん» こちらこそ数ある作品の中から私の作品に出会って下さりありがとうございます(^_^)完結はしましたが番外編を少しずつ書いていますのでよければそちらもお楽しみ下さいね!まいさんもお体お大事にし、なんとかこの状況を一緒に乗り越えましょう! (2020年4月14日 18時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - まりぃさん» 大変な時にこんな素敵な作品に出会えて本当に嬉しくて感謝しかありません。ありがとうございます!!まりぃさんもお体に気をつけてお過ごしください。本当にありがとうございます!! (2020年4月14日 13時) (レス) id: 633c1755c2 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - まいさん» とても嬉しいですありがとうございます!もう完結してしまいましたがこうして温かいお言葉を頂き本当に嬉しいです。長い物語読んで下さって感謝しかありません。今大変な時ですが少しでも日々の癒やしになっていれば幸いです(^_^)これからもよろしくお願い致します。 (2020年4月14日 11時) (レス) id: b565779794 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 最近、今更ですが、AAAにハマって読ませていただいています。登場人物全員が優しくて真っ直ぐで温かい世界観が大好きです。夢小説を読んでいて感動して涙したのは初めてです。主人公を見ていると自分も頑張ろうと思えます!癒しと元気、勇気をありがとうございます!! (2020年4月14日 0時) (レス) id: 633c1755c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりぃ | 作成日時:2018年10月22日 18時