言えなかった ページ9
中島side
大学時代、私は真司郎の事が好きだった。
だけどその気持ちを伝えることはなかった。
というのも
伝える事すらできずに振られてしまったようなものだから―――――。
大学時代同じ学部だった真司郎達と意気投合して毎日のように一緒に過ごすうちに、いつの間にか私は真司郎の事を好きになっていた。
その当時、私と真司郎は2人でカフェへ行ったり食事に行ったりと過ごしていたんだけれど、
真司郎は女だろうが友達は友達と考えている人だったから、彼女が出来ようがその関係は変わることがなかったし、彼女がいても私が誘えば断られることなんかなかったし、正直彼女よりも私を優先してくれてる、なんて自惚れたりなんかしていた部分があったかもしれない。
真司郎は遊び人と言う訳じゃなかったけど、あまり彼女とは長く続いていなかったと思う、いつの間にか付き合っていて気付いたら別れていた、という感じ。
それというのも、彼女の事とかあまり多くを話すタイプではなかったのもあるのかもしれない。
だから真司郎の事が好きだったけど、どうせ今回もすぐ別れるだろう、次彼女と別れたら気持ちを伝えよう、なんて考えていた大学2年のある日。
いつものように2人でカフェで他愛もない事を話していた時だった。
中「え？別れたの？」
真「おん、少し前にな。」
私が最近彼女とどう？なんて真司郎を好きな気持ちを隠したまま聞くと、少し前に別れたという返事が返ってきた。
その時も特に寂しそうな素振りもなかったし、未練を言うわけでもなく、聞かれた答えた、という感じで、全く気が付かなかった。
別れたと聞いて、もしかしたら今気持ちを伝える時なのかもしれないと思った私は、心を決めた。
だけど―――――。
中「…じゃあっ、私と、」
【付き合って】と言い終わる前に、私の言葉に被せるように
真「俺しばらく彼女とかええわ。
英語も楽しくなってきたとこやし、それに
俺夢出来たからそっちに集中したい。
やからしばらく彼女とかええわ。」
と先に言われてしまった。
そう言われてしまったら今さら【私と付き合って】なんて言う事ができなかった―――――。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 327人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まりぃ(プロフ) - みいちゃんさん» みいちゃんさん、それに関してはネタバレにもなってしまうので多くは言えません…ごめんなさい。続編をお待ち頂ければと思いますm(_ _)m (2018年4月24日 21時) (
レス) id: f415f217df (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - ふみさん» ふみさん、ありがとうございます(^_^)これから先もマイペース更新になりますがよろしくお願いします(^_^) (2018年4月24日 21時) (レス) id: f415f217df (このIDを非表示/違反報告)
みいちゃん - 真ちゃんと重なることはないんですね！ (2018年4月24日 21時) (レス) id: 4e998a9cf1 (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - 続編楽しみです！ (2018年4月24日 20時) (レス) id: 017350f460 (このIDを非表示/違反報告)
まりぃ(プロフ) - みいちゃんさん» 返事が遅くなりすみません（汗）明日以降に移行しますので引き続き楽しんで頂ければ嬉しいです(^_^) (2018年4月24日 19時) (レス) id: f415f217df (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まりぃ
| 作成日時：2018年3月29日 14時
