繋いだ手3

きっかけ ページ6

あなたside


アルバムを見ながら大学での様子や西島くんの話を聞いたりとゆったりした時間を過ごす。


あ「ねぇ真司郎はいつから英語に興味もち始め
　 たの？」


真「そやなぁ大学2年の時やな。
　 交換留学できてたやつが学部におって、そ
　 いつと仲良くなってみたくてそれでや
　 な。」


アルバムをペラペラとめくると1人の外国人を指差す。


真「ニックって言うねんけど、こいつともっと
　 色んな話しがしてみたくて英語勉強して
　 ん。
　 日本語できてんけど、あえて英語で話すよ
　 うにして色々教えてもらったり、とりあえ
　 ず英語に慣れていこうと思ったんや。」


あ「そうだったんだ、じゃあこのニックって人
　 が真司郎の人生を変えてくれた人って事に
　 なるのかな？」


もしその時にこの彼に会っていなければ、真司郎は英語に興味を持つ事も、世界を広げる事も、今の仕事に就く事もなかったのかもしれない。


真「そやな。もしニックと会ってへんかったら
　 俺は夢なんてないままやったかもしれん。
　 ニックと友達になって海外に行ってみたい
　 って思うようになったし、それまで狭かっ
　 た自分の視野広げるきっかけにもなった
　 しな。
　 それに…。」


隣の真司郎は私をじっと見つめて言葉をきった。


真「それに英語に興味持ってへんかったら今の
　 会社に入ることもなかったやろうし、そう
　 なるとAにも出逢ってなかったんか
　 もしらんって思ったら、ニックに感謝せな
　 あかん。」


そう言うと腰を引き寄せられて頬をすり寄せてくる。


あ「ふふ、ほんとだね。」


私も甘えるように頬をすり寄せた。


もし同窓会の案内状が来てなかったら、こうして真司郎が英語に興味をもつきっかけも聞く事がなかったかもしれないしいい機会だったのかもしれない。

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