繋いだ手3

幸せなこと ページ43

実彩子side


あ「まだ実は心の準備が…。」


そうだよね、そんなすぐに心の準備なんてできないよね、いくら過去に経験のある私でも隆弘とそういう関係になる時は緊張したもの。


ましてや初めての時なんてもっと緊張はするし恥ずかしいし、ほんとどうにかなりそうだったな、なんて事を思い出して浮かぶ笑み。


あ「だって…全部見られちゃうわけでしょ？
　 そんなの恥ずかしすぎる…。」


赤くなった顔を両手で覆ってAは恥ずかしそうにする。


実「まぁそうだね笑
　 でもA色白いし、それにずっと思っ
　 てたけどAって着痩せするタイプだ
　 よね。」


千「それ私も思ってました！Aさん羨ま
　 しい。」


あ「え？！そんな事ないよ///。」


Aはけっこう食べるのに細身なんだよね、だけどあるところはある、ほんとに着痩せするタイプだと思うんだよね。


実「ね、A、どれくらいあるの？」


好奇心と意地悪心が湧いて聞いてみると
Aは恥ずかしそうにしながらも私達だけに聞こえるように耳打ちしてきた。


あ「―――…。」


千「いいなー分けてほしい…。」


と羨ましそうな顔をした千晃ちゃんにAと顔を見合わせて笑い合う。


こんな話ができるのも気の許せる私達だからだけど、Aも少しずつ前に進んでるんだよね。


私が思うのは


初めてってその言葉の通り1度しかないことだから後悔のないように。


真司郎はそういう経験があるみたいだけど、2人にとっての【初めて】と言う事には変わりはない。


普段でも甘々な真司郎だから、きっと無理やり奪うなんて事はしないだろう。


もしそんな事をしたら私が許さない。


いつか2人にその時が訪れたとき、好きな人に触れられる事が、触れる事が特別な事で、それでいて幸せな事なんだって感じてくれれば。


それでいい。

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