繋いだ手3

卒アル ページ5

あなたside


真「同窓会かぁどないしよかな。」


ソファで1枚の葉書を見つめて呟いてる真司郎、話を聞くとどうやら大学時代の同窓会の案内状が届いたらしく、行くかどうか迷ってるみたい。


あ「同窓会？行ってきたら？」


真「そやなぁ卒業してから会ってへんっちゃ会
　 ってないねんなぁ。」


いつもの如く顎に手を添えて葉書を見つめてる。


あ「西島くんも同じ大学なんだよね？
　 一度聞いてみたら？」


真司郎と西島くんは大学で知り合ってから仲良くなって、同じ会社に就職したというのを前に聞いていたし、きっと西島くんにも来てるよね。


そういえば大学時代の話って聞いたことなかったな、真司郎は普通のって言い方はおかしいけど、男女共学だったんだよね、私はずっと女の世界にいたからどんな感じだったんだろう。


あ「ね、大学の時の真司郎ってどんな感じだっ
　 たの？」


真「俺？今と変わらんと思うで？
　 あ、卒アルあるけど…見る？」


あ「見てみたいな。」


私は会社に入ってからの真司郎しか知らないから、大学時代どんな感じだったのか少し興味が湧いてしまった。


【ちょっと待っとき】と言って寝室に消えていった真司郎は、しばらくしてから一冊のアルバムを持って帰ってきた。


真「なんや恥ずいけど。」


そんな事を言いながらソファに並んで1冊のアルバムを開くと、そこには学部ごとの写真や、サークル、食堂、大学内のカフェの様子などたくさんの写真が詰まっていた。


隣の真司郎は【懐かしいなぁ】とか言いながらページをめくっている。


あ「真司郎はどれ？」


真「俺はーこれやな、んでこっちが西島。」


見せられたページには学部ごとに撮られた写真が載っていて、かなりの人数と男女入り混じって写っていた。


あ「これ真司郎？」


真「そやで、今と変わらんやろ？」


写っている写真と隣の真司郎を見比べてみる、
んーたしかにあんまり変わらないかも？
というよりも、隣の西島くんに目がいってしまう。


あ「真司郎はそうだね、あんまり変わってない
　 様な感じがする。
　 というか西島くん、なんかチャラそう笑」


隣に写っている西島くんを指差しながら言うと真司郎が笑いだした。


真「たしかにこうやって見ると西島チャラく見
　 えんな笑」


西島くんは今よりも髪が長くて色も明るい茶色、耳にはピアスを着けていて、うん、チャラく見えるよね笑

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