繋いだ手3

おかしい？おかしくない？ ページ39

あなたside


男には男同士の話があるからと言われて、私達は3人でいつものお店に来ると、カチン、と音を鳴らして乾杯をした。


他愛もない話をしながら実彩子の結婚式の時の話や、その時の準備の話なんかを楽しく話しながら料理とお酒を楽しんでいた。


不意に実彩子から【A何か悩んでる事とかない？あんた溜め込むんだからあるんだったら聞くよ？】と優しく問い掛けられた。


2人を見るとなんだか楽しそうな嬉しそうな顔を向けてくれる、そこで私は2人に聞いてみようかな、2人なら私よりも恋愛経験が豊富だし、1人で色々思っていても答えなんか出ない事はわかっているから、話してみることにした。


あ「…私ね、最近どこかおかしいんじゃないかっ
　 て。」


おもむろにそう言えば、2人は動きを止めてじっと私を見つめてきた。


実「おかしいって、何が？まさか病気と
　 か？！」


あ「いや、あのそうじゃなくて、その…。」


千「何でも聞きますよ？」


あ「…ほんとに？呆れたりしない？」


実「しないしない、どうしたの？」


あ「…真司郎とこうして一緒に過ごすようになっ
　 てからね、その、もっと真司郎に触れてみ
　 たいって思うようになっちゃって…。
　 それで私、どこかおかしいのかなって。」


2人の顔色を伺うように告げると、2人はニンマリとした顔をする。


実「遂にAからそんな相談をされる日が
　 くるとはね〜。」


と目尻を下げた笑顔を見せる実彩子。


千「どんな時にそう思うんですか？」


と千晃ちゃんも嬉しそうな顔をした。


あ「どんな時、って…お風呂上がりにね、真司郎
　 たまに上半身裸のままでいることがある
　 んだけど、その姿を見るとドキドキしちゃ
　 って。」


2人は興味津々といった様子で相づちを打ちながら聞いてくれている。


あ「ほど良くついた筋肉とか、綺麗な背中と
　 か、あとは洗いたての髪を掻きあげたりす
　 る仕草に胸がこう…きゅうっとなったりし
　 て、堪らなくなる時があるの。」


先日は思わず手を伸ばしそうになって慌てて引っ込めた。


あ「私、どこかおかしくなっちゃったのかなっ
　 て思って。」


実「全然おかしくないよ。」


千「そうですよ、私だってだっちゃんのそんな
　 姿見たらドキドキしますもん。」


あ「そうなの？実彩子も？」


実「もちろん、私達は付き合いも長くて結婚も
　 したけど、ドキドキするよ？」

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