繋いだ手2

寄り添う2人 ページ33

真司郎side


いちご狩りも終わって今帰りの車の中なんやけど今日めっちゃ笑って楽しんで1日過ぎんの早かったな。


たまにはええなぁこうしてみんなで出掛けんのも。


西島は運転その隣には宇野ちゃん、俺とAは後部座席に座ってんねんけど、さっきまで楽しそうに話してたAが急に静かになったと思ったら俺の肩に【トン】と重みがかかる。


横を見るとAが俺の肩に頭を預けててさっきまで笑ってたのに、その瞳は静かに閉じられとる。


真「A？」


声を掛けても開く気配のない瞳と、耳元で聞こえてくる静かな寝息。


急に電池が切れたかのように眠ってしまったAに子供みたいやな、なんて笑みが浮かぶ。


今日朝早くから弁当作ってくれたんやし、そら疲れてるよな俺あんまり役たたへんかったし。


今日1日中楽しそうにずっと笑ってはしゃいでたA可愛かったなぁ。


いちごを頬張る美味しそうな顔、真剣にいちごを摘み取る姿、いちごソフトが溶けて垂れそうになって少し慌てたような表情も全部が可愛くて、その時の様子を思い出すと幸せな気分になる。


あんな嬉しそうな姿が見れるんやったらまた色んなところ出掛けような。


俺の肩にもたれて無防備に寝とるAの顔にかかる髪を横に流して見つめとると、俺にも睡魔が襲ってくる。


少しだけ目閉じとこ、と思って目を閉じてしばらくしたら俺の意識も遠のいていった。


✻✻✻✻✻✻✻✻✻✻


実彩子side


実「ねぇ隆弘、後ろ見て？」


急に静かになった後ろが気になって振り返ると、お互い頭を預けあって寄添い眠ってるAと真司郎。


その手元はしっかり恋人繋ぎしてる。


バックミラーで後ろを見た隆弘も優しく微笑み


西「こうしてみるとほんと絵になる2人だよな。」


実「ふふ、可愛い。」


2人の眠る姿はまるで絵本から出てきたようなそんな絵になる姿で、きっと毎日こうして寄り添って寝てるのかな、なんて余計な事を考えてしまう。


私はそっとスマホを取り出すと2人の姿を写真に納めた事はもちろん2人には内緒。

迷子？→←羨ましくなんか…。

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