繋いだ手2

いちご狩り ページ26

あなたside


会社での昼休憩いつものように4人で話していた時、私と実彩子は1つの雑誌を一緒に見ていた。


あ「いちご美味しそうだねーいちご大好き。」


実「あたしも、美味しいよね。」


あ「採りたてがやっぱり美味しくない？」


実「うん、美味しい！」


2人で見ていたのはいちご狩りができるスポット特集。


いちご狩りかぁいいなぁ行きたいなぁ。
そのまま食べるのも美味しいけど、ジャムとかにしてもいいんだよね。


実「ね、A。いちご狩り行かない？」


私の心の声が聞こえたかのように実彩子に言われて驚いた。


あ「行きたい！けど実彩子式の準備は大丈夫な
　 の？」


結婚報告を受けてからしばらく経っていたからそろそろ式の準備とか始まるよね？
大丈夫なの？


実「まだ先だから大丈夫だよ、ね行こうよ。」


真「いちご狩りええな、俺も行きたい。」


隣で聞いていた真司郎も話に乗っかってきてあと残すは西島くんだけ。


私達は顔を見合わし西島くんをじっと見つめると、【俺の返事待ちかよ】と言うような顔をした西島くん。


西「なら4人で行く？」


あ「ほんとに？行く！」


真「ほんなら西島車出してやー。」


西「なんで俺なんだよ。」


真「ええやん車でかいし、西島しかおらんねん
　 頼めんの。」


真司郎は西島くんをじっと見つめて訴えかけるような顔をすると、呆れたようなはにかんだような顔をした。


西「わーかったよ！俺が出すよ！」


どうやら真司郎から言われる【西島しかおらんねん】の言葉に西島くんは弱いみたいだ(笑)


あ「ありがとう、西島くん。」


西「Aちゃんに言われたら仕方ないよね
　 ー、よしみんなで行くかー！」


それから私達はどこのいちご狩りに行くか雑誌やスマホで検索をしながらワイワイと賑やかに話して行き先と今度の休日に行く事を決めた。


あ「ね、車出してくれるかわりにお弁当作ろう
　 か？」


私がせめてものお礼にと提案すると3人の目が輝き出す。


実「Aのお弁当好き、食べたい！」


西「俺も！」


真「俺も手伝うでA。」


西「お前が作ったの食えんのかよ…。」


真「なんやと？西島には特製きゅうり弁当作っ
　 たるわ。」


西「誰が食うか！」


いつものように言い合いを始めた2人に、実彩子と顔を見合わせて笑いあう。


喧嘩するほど仲がいいっていうもんね？


いちご狩りも楽しくなりそうだ。

つまみ食い→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す