繋いだ手2

結婚 ページ21

実彩子side


西「俺達、結婚することになりました。」


みんなが揃って千晃ちゃんと日高さんの報告を受けてから少しして、私と隆弘は姿勢を正して報告をした。


本当は女子会をした時にAと千晃ちゃんには伝えようと思っていたんだけど、2人の相談にのっていたらタイミングを逃してしまって、今になってしまった。


バレンタインの日に改めて隆弘から婚約指輪を貰い、実はもう両家への挨拶も済んでいる。


あ「…ほんとに？」


実「うん、ほんと。」


そう言って目の前に座っているAに右手の薬指にはめられた指輪を見せるととても嬉しそうな顔をした。


みんなから口々に祝福されて隆弘と顔を見合わせて微笑む。


私達は出逢ってからこれまで、全てが順調だったわけじゃない。


些細な事が原因で喧嘩したことも言い合いになった事も1度や2度じゃなく何度もあった。


だけどその度に2人で話して思ってる事を言い合って、その都度仲を深めてきた。


私だって今までそれなりに恋愛をしてきたけど、一生一緒にいたいと思ったのは隆弘だけ。


隆弘がいてくれれば、隆弘とならこれから先にある未来を見ることができたの。


あ「実彩子、おめでとう。」


ふと見ると優しく微笑んだAの目には涙が溜まっていて今にもこぼれ落ちそう。


実「A、ありがとう。
　 ちょっと何で泣くの、私まで泣きそうにな
　 るじゃない。」


そんなAの姿にこっちまで涙がこぼれてしまいそうになる。


あ「だって、本当に嬉しくて…。」


涙を堪えながら言ってくれたAにさらに涙が込み上げてくる。


ほんとにもうAはいつもそうなんだから。


いつもこうして自分の事のように喜んでくれたり、その人と同じような気持ちになって泣いてくれたり。


そこがAのいいところなんだけどね。


みんなにもこんなに祝福されて幸せ者だね、私達。


真「宇野ちゃん、ほんまにこいつでええん？
　 やめるなら今のうちやで？」


西「おい與！なんて事言うんだよ！」


真「お前は宇野ちゃんの尻に敷かれとったらえ
　 えねん。」


真司郎も口ではあんな事言ってるけど、本当は隆弘の事大切に思ってくれてるの知ってるよ。


実「うんそのつもり(笑)」


西「…え、そうなの。」


おどけたように答えるとみんなから笑いが起きる。


末「西島どんまい(笑)」


ねぇ隆弘、2人で幸せになろうね。

衝撃発言→←飲み会

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す