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真っ先に飛びついたのは
私の部屋のソファーだった。
そこに寝転び
「お前の匂い好きやねん。」
いきなりそんなこと言い出し
ソファーに蹲りながらそう言う。
え?
「ええ匂い」
そう言って鼻をヒクヒクさせるしげ。
そんなん知らんかった…。
そうやったの?
普段なら絶対そんなこと言わないのに
酔っているからなんだろうけど、
初めて知ったんやけど
そんなしげの言葉に
私の頬は緩む。
「お前、もう風呂入ったん?」
しげは身体を私の方に向けて
ソファーに寝そべったままそう聞く。
「うん。入ったよー。
やって、すっぴんやん。」
コンタクト外してメガネかけてるし
続けてそう言うと
「あぁー、そうやなぁ。お前、顔変わらんからあんま、分からんねん。」
そう言うとソファーから起き上がり黒のトレーナーをめくりお腹をポリポリとかき始める
チラリと見える腹筋に
少しだけ胸が高鳴る。
お風呂借りんでー
なんてまだふらふらしてる足元で
お風呂場へと向かっていった。
ガチャりとお風呂のドアの閉まった音を
確認すると
「あああー!」
なんて叫びながら
私もソファーにダイブする。
もう、無防備すぎるよ、今日のしげ。
なんなの、顔変わらんから分からんとか
しげはなんとも思って無いんだろうけど
この天然たらし。
気付かぬうちに他の女子にもこんなこと言ってるんだ!どうせ、言ってる!
やからモテるんやな…。
中学の時から。
私としげは小さい頃から知ってて
家も近くて高校まで学校が一緒で。
今やもう2人とも社会人で
お互いに一人暮らし。
まぁ、しげは彼女と同居してるのかも?
優衣ちゃんは会社の同期なんだとか
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作者名:kaname | 作成日時:2017年3月22日 1時