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「今の腹立ったわー。
俺には嘘つくなや。」
なんて、もっと拗ね出すしげ。
そんな事言われても…
言えるわけないやん。
なんで泣いてるかなんて、
しばらく沈黙が続く。
先程よりも、外は冷えてきた気がする。
しげの鼻の先が少し赤い。
「帰るぞ」
そう言って私の横を通り過ぎて
歩いていくしげ
って、
「しげの帰り道はあっちやろ？」
そう優衣ちゃんちの方向を指さして言うと
「なんでやねん。俺の帰り道は俺の勝手やろ。」
なんて言いながら歩いていくのは
私の家へと帰る方向。
素直に送ってやるって言えばいいのに。
それになんで泣いたてかを
無理やり聞かないのもしげらしい。
そう。聞かないけど
泣いてる時は隣にいてくれた。
小さい頃からずっと、
何も言わないけどそばにいてくれて
笑わせてくれて
私が笑ったらなんだかしげは
嬉しそうにはにかんで笑窪を作るから。
そう、それがすごく好きで
「はよ、歩けや。寒いねん」
未だに止まってる私にそう声をかける
私は止まったまましげを見つめていると
小走りで私のところまで
駆け寄ってきたしげ
するとしげは私の肩に腕を無理やり回してきた
「うわっ」
思わずそんな声が漏れる。
「歩け言ってるやん、お前、ロボットかよ。死んでるんかと思ったわ」
なんて言いながら無理やり押しながら
私を歩かせる。
「立ったまま死ねるとか、うち器用やん」
「うっさいねん。ぶす」
「はぁー？」
あぁ、心地いいしげとの会話。
そんなしげとブツブツ会話しながら
少し寒い夜道を2人で帰って行った。
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作者名：kaname | 作成日時：2017年3月22日 1時
