あなたしか見えなくて。(赤) (ページ2)

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言われた駅に着いた私は
また電話をかける。

すぐに出た電話に

「ついたよー」

それだけ伝えると

すぐに助手席のドアが開いた。

いきなりのことで驚きを隠せない私は
目を見開いたまま何も言葉が出なかった。

「ほんまにすまん！助かったわぁ」

なんて言って助手席に座り出し
しっかりとシートベルトをつけるしげ。

酔っててもこういうとこはしっかりしてる。
やっぱり、根は真面目やからなぁ。

って、そんなことより！！

「よくうちの車すぐに分かったね？」

電話をしてから間もなく乗ってきたしげに
そう聞くと

「やって、お前の車ずーっと変わってないやん！」

なんて言いながらケラケラ笑ってる。

確かに変わってないけど、
覚えてたんやなぁ。

なんで、こんなちょっとしたことで
私の胸はドキドキを増すのだろう。

そんなしげは目をつぶって
寝る準備をしていた。

ほんまに、こいつは～、

迎えてきてやったのに生意気。

でも、

頼ってきてくれて嬉しい。

この気持ちのが強い私は
やっぱりアホやと思う。