イヤホンは知っている 【探偵チームｋｚ事件ノート】

遥さんの弟 ページ45

トゥルルルルルル

若「…亮からだ。」


若武が神妙な面もちで電話に出た。


挨拶を交わした所で、若武は思い出したようにスピーカーフォンにした。

気付くのが遅いっ！


亮「昔、遥さんって子がいたじゃないですか。その人が花夜だったんです！僕の姉でした！」


若「俺らも今知った。お前、何で分かったんだ？」


一拍置いてから返事がきた。

亮「何週間か前に連絡があって。その時に報告しようとしたんですが、忙しくて…すみません。」

若「いいんだ、ソレは｡他に何か言ってなかったか？」







亮「えっと、警察には言わなくて良いって。あとは…頑張れ、と言われました。」


黒「遥は本当に誘拐されたのか？」









亮君がごくり、と唾を飲み込む音がした。





亮「根拠は無いですけど、」









亮「僕は誘拐されてないと思います」









黒「俺もそう思う。勘だけど。」



黒木君が勘で話すって言うのは滅多に無い。


だからなんか、信憑性があるんだ。





亮「だったら、kzの皆さん。もう一度僕と手を結びませんか？」








亮「あの頃よりは僕、役にたつと思います。」






こうしてkzは遥さんの弟と手を結んだの。







そして読者さんに報告が。



亮君は遥さんの新しい連絡先を知っているんだ。









今日一日だけで大分、進展した。


中１の時に解けなかった謎が今、また動き出した。


今回こそは真実にたどり着くんだ！





亮君が仲間になったkzは心に決めた。







遥さん、今からkzがしようとしていることは貴女にとって、迷惑ですか？



迷惑じゃありませんように。









幸せだと思って欲しいです。



頑張ってください。






私は秋晴れの空を見上げてそう、祈った。

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