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『慎太郎と千紘ちゃんも、いつか呼んであげろよ。』
いつの間にかわたしの隣に来ていた樹さんがそう言った。
びっくりした…おなじことを思っていたことに。
「うん。夏がいいな。」
きっとその日はとびきり暑い夏の日がいいと思うんだ。
その後はみんなで、あーでもない、こーでもない話をウダウダしながら気づけばリビングの床で雑魚寝していた。
樹さんと大我くんはあの10年が嘘のようにすっかりと戻っていてみんなが嬉しそうなのがわたしも嬉しくて。
その後片付けをしてそれぞれ帰る用意をしていたとき。
「これ」
大我くんがわたしに1枚の紙を渡してきた。
「なに？」
「明日からまたよろしくねだって」
「いいの？」
「当たり前でしょ」
オーナーから預かったそれは、シフト表だった。
またあの店で働けることが嬉しかった。
みんなを見送ったあと、ようやく樹さんと二人きりになった。
ソファで肌を寄せ合い夕暮れの海を背に微睡む。
『なぁ？』
「ん？」
『…まだこの家出ていくつもり？』
「それは…」
それは実は悩んでいた。
一人暮らしをした方がいいんじゃないかって。
問題が全て片付くものではないから、きっと。
『ずっと居ろよ、ここに』
「…いいの？」
『むしろ出ていく理由なくね？』
耳にわざと息がかかるように囁かれ、ぶるっと体が震えた。
『思ってたけど耳弱ぇよな。』
揶揄われるようにわたしの知らない弱点を見つけていく。
どんなときだってわたしは樹さんといるといろんな意味で弱くなる。
「千紘にね、」
『うん？』
「言われたんだけど…人生には強くさせる人も弱くさせる人も両方大事なんだって」
「わたしは置かれた環境からか強くなるしかなかった。
誰にも頼らずに一人でなるようにしていくしかないと思ってた。ここに来たときも」
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くらら(プロフ) - 椿さん» 読んでくださりありがとうございます。そして申し訳ありません。大事な部分なのに非公開になっていて今ちょっとびっくりしました。多分物語の展開が読みにくかったんじゃないかと。大変申し訳ありませんでした。私もこの二人がいつまでも幸せでいることを望んでます^ ^ (2021年10月3日 20時) (
レス) @page26 id: f815a3c4d3 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 完結おめでとうございます。1本の映画を見たような、情景が浮かんできて、お話の世界ではあるけれど、二人が幸せであるようにと願うばかりです。91話が消えてしまっているようで、また読めたら嬉しいなと思っています。 (2021年10月3日 19時) (レス) id: 016a2653a3 (このIDを非表示/違反報告)
くらら(プロフ) - ひなたさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます。今週には完結します。どうぞエンドロールまでお楽しみいただけますよう、がんばりますね！ (2021年9月28日 21時) (レス) @page16 id: f815a3c4d3 (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - くららさんのお話大好きです！涙が止まりません！ (2021年9月28日 20時) (レス) @page15 id: 62306c8a0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Clara
| 作者ホームページ：https://www.instagram.com/st.clara.6/?hl=ja
作成日時：2021年9月20日 20時
