君のヒロインになるためには

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なんやかんやで東京につき
千葉まではあっという間だった。


「じゃ、じゃあ私は…」


「おい、行くぞ。」


「ど、どこに！？」


「喧嘩練習すんだろ。
俺だって毎日暇なわけじゃねぇんだよ
…開久行くぞ。」


確かに教えてと言ったけど
開久に行くって難易度が高い。
もうすでに私を見る目がかなり怖い囲いのみなさん
今にも飛びかかってきそうな。



「今日は学校じゃねぇからこいつらは来ねぇよ。
警察に目つけられてんだ
さっさと行くぞ。」


また私の右手をつかむ。
無理やりじゃなく、そっと重ねる感じ。
なんか…恋人に見えたりするのかな
だったら今井先輩いなくてよかったな…。


「…ってあああぁぁぁ！！」

「んだようるせぇな」


「今井先輩たち大丈夫かな…！！」


そう言うと、握る力が強くなり
猛くんの顔を見上げると
少し眉間にしわが寄っていた。



「あいつは馬鹿だから大丈夫だよ。」


「あ、うん。」



それ以上言っちゃいけない気がして
私は黙ってついていった。

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