君のヒロインになるためには

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数日経った学校の帰り道。
またしても目の前には
今井先輩たちの後ろ姿。
声をかけようとしたら
可愛らしい女性に声を掛けていた。

「好きです。」

「ふぁ！？？」

慌てて口を手で抑え
近くの電柱に身を隠した。


「ごめんなさい。」


呆気なく終わったように見えた。
でもそんなんでおわるわけが無い
だって今井先輩は……


「それは……俺ですか？」

((違うって言ってんじゃん。
馬鹿なの？いや馬鹿なんだけどさ))

心の中でツッコミを入れる。
おそらく谷川先輩も同じこと思ってるんだろう。


「ああ見えていいやつなんだ！」

どうやらあの女性は
先日の金髪パーマの三橋という人が好きらしい。


「あ、今井先輩……。」

ショックなのかどこかへ行ってしまった……。

「せ、先輩！」

慌ててその女性を追い越し
今井先輩を追いかけた。


「あ、ちょっと！」

しかし、誰かに止められた。
振り返ると先程の女性が
私のハンカチを持って追いかけてきた。


「落としてたわよ、ハンカチ。」

微笑みながらハンカチを渡す彼女を見て
確かにこれは惚れると確信した。

「あ、ありがとうございます！
あの……！今井先輩はいい人なので
あの話考えてあげてください！」

そう言ってどこがいいかを言わなきゃとごもっていると、彼女は不思議そうな顔をしたが
直ぐにあの可愛らしい笑顔に戻った。


「あなた、今井くんの後輩さん？
良かったらお話しない？
詳しく聞かせて。」

なんて優しいのか。

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