知り合い ページ6
『え、エイトさんと知り合いなの？』
「そう！前はセブンさんだけどね」
『セブン？』
「前の店で七店目！だから、ナルキッソスで八店目ってこと！」
どうせあの男のことだろうから、他の客を寝取ってクビにされたに違いない。
『まあ、あの人女癖悪そうだもんね』
「....どうすれば見てくれんだろ。」
ぼおっと一点を見つめ、呟いた。
『え？』
「ああ！いや、こっちの話！てか、名前なんてゆーの！」
『白石..A。』
「俺はカズマ！！カズマって気軽に呼んで！フゥゥゥ！」
『あ、うん。とりあえずトイレからでよっか』
トイレで長話とか女子かよ。と心の中で虚しく突っ込み、黒いタイル張りのトイレを出た。
『えーと..カズマ..はさ、ホスト経験とかある感じ？』
「うん！前、働いてたとこでセブン..じゃなくて、エイトさんに出会ったんだ。」
『カズマって口開くと、エイトさんのことばっかだね。』
クスッと笑って、カズマを見るとほんのり頬を染めていた。
え？え？え？！！
『..ほんとに、ほんとに間違ってたら、悪いんだけどさ。』
「うん！」
『エイトさんのこと好き..とか？』
私がそうたずねた時には、顔が真っ赤に染めあがり、まさに恋する乙女だ。
「..男が好きって、笑えるっしょ！」
無理して、力なく笑いかけるカズマに少し胸が傷んだ。
『私は笑わないよ。』
「私？」
つい出てしまった癖を咳払いで誤魔化しておく。
『そりゃ他の人はどう思うか知らないけどさ、カズマはエイトさんの事好きなんでしょ？』
「...うん」
『なら、応援するよ。』
真っ直ぐ目を見て伝えると、カズマは嬉しそうに微笑んで、ぎゅっと私を抱き締めた。
『っへ..』
「A！！！！俺、頑張る！！」
『わ、分かったから、離れて』
抱きついてくるカズマを押し退けようとしていると、ガタンと物音がしてその方向を振り向いた。
「おッ、お前ら出来てたのか！」
『断じて違います店長。』
「いや、別に俺は気にしないぞ」
『俺が気にします。』
そうやって会話を繰り返すうちに、見事誤解は解けて、ホストクラブからも解放された。
「じゃあ、次は24によろしくな！」
『分かりました。』
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←同期
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 185人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆりか(プロフ) - 続きがみたいです！！エイトさまに男装がばれて攻められる展開がみたいです^ ^更新待ってます！ (2021年3月10日 12時) (
レス) id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
ツクヨミ - 続き見たいです！ (2018年5月3日 23時) (レス) id: 8ade46d223 (このIDを非表示/違反報告)
たかな。(プロフ) - みやみくさん» ありがとうございますm(._.)m (2018年1月11日 18時) (レス) id: 2356c85209 (このIDを非表示/違反報告)
みやみく(プロフ) - 更新頑張って下さい！！トドメの接吻のもので男装系の小説は無いので続き楽しみにしてます！ (2018年1月11日 0時) (レス) id: 992a2d29b1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たかな。 | 作成日時：2018年1月11日 0時
