幸福少女 (ページ6)

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星のカケラページ6

Aside

只今、１人ゆったりと露天風呂で入浴中。

姫様に叱られてしまった。

そう考えながら湯に浸かる。

『………………あ。』

ぼんやり空を眺めていれば流れ星が流れた。

そう言えば昔、星のカケラを食べたっけ。

砕いたらほんのり甘味があって優しく安心する味。

しかし星が降る夜にしか取れないせいか知名度が低い星のカケラ。

姫様やリンクはそもそも知らないらしい。

是非とも食べて欲しいのだが、

何て事を考える。

『…………………取りに行くか。』

ちゃぷんとゆっくり湯船から出て、

身体を冷やさぬ様に急いで水を拭う。

髪は多少凍ってもしょうがない。

そう考えながら準備を始めた。

防寒対策を万全にし、

もし自分の事を誰かに聞かれたら

宿屋の女将さんには”明日の朝までには帰る”

との伝言も頼んだ。

宿の外に出れば先程の流れ星の方向を確認する。

途中で珍しい植物があったら採取しよう。

そう考えながらいざ進もうとする。

『…………。』

”あれ”はあとで利用させて貰おう。

そんな事を考えながら今度こそ足を進めた。

『………思ったよりいっぱい取っちゃった。』

歩き続ける事73分、

袋には大量の植物が詰まっている。

こんな事もあろうかと予備の袋を持ってきておいて良かった。

そう考えていると空に向かう直線の光が視界に入る。

見つけた。

神秘的な煌めきのある場所へ走り、

落ちていた星のカケラを両手で持ち上げ袋に入れる。

２つも取れるなんて随分と運が良いらしい。

早速星のカケラを少しだけ砕いて口に放り入れた。

疲れもあったのだろうか、

口に入れた途端とてつもなく安堵し、

意識が途切れた。

リーバルside

「キミ、馬鹿なの？」

雪に埋もれる女にそう尋ねるも何も答えない。

こんな雪山で寝るとか危機感無さすぎでしょ。

大切そうに謎の光る物体や大量の植物を抱える女。

何故か体温、脈、呼吸は正常、

寧ろこんな環境ですやすやと眠りこけている。

そんな彼女と彼女の荷物を担ぎ、空へと羽ばたく。

此処からだとボクの家の方が近いか………

まぁ、ハイリア人と同じ部屋で寝たってどうって事無いだろう。

それに加えてこんなチビは居ようが居なかろうが大して変わらない。

なんて事を考えながら自分の家に向かった。