34時間45分 ページ15
「時計を贈る意味は色々あるけど、意味的には男性から女性への意味での『同じ時を歩んでいこう』の方が近いかも」
「…クリスマスプレゼント？」
「一応ね。まぁ一昨日思い出して買ったんだけど」
「何も用意してないや」
「帰ったら指輪買ってくれるんでしょ？」
「もちろん」
「なら、クリスマスプレゼントはそれがいい。ほら、早くキスクラ行かないと。ヴィクトル待ってるよ」
「…ん。ありがとう」
そういって勇利はキスクラの方へはけていった。
私は大和がいる席を探す。
大和を見つけたはいいが、すごくニヤニヤしているので近づきたくない。
「熱々ですなぁ」
「うるさいよ」
「行く時言ってた思いついたことって時計を渡すことだったんだね」
「まぁ、プレゼント投げ込まれる所に紛れさそうと思ったんだけど。手渡しできたからよかった」
得点がでた。
それは、ヴィクトルが持つFS歴代最高得点を上回る数字だった。キスクラではヴィクトルと勇利が握手を交わし、ハグしている。
「勝生くん、今シーズンで引退を考えてるって聞いたけど。この演技をしても変わらないのかな」
「…分からない。引退しようと決めてるなら、それは私からは口出しできない。下手に続けて欲しいなんて言ったら勇利が壊れる。ただ、それを覆せる人を知ってる」
「…それがユーリ・プリセツキーか」
「うん。あの子、勇利のことはデブだの豚だのカツ丼だの色々言ってるけど勇利のこと大好きだからね」
「そうなんだ」
「まぁ、勇利のスケートが、って言った方が正しいかも」
なるほど、と大和は納得する。
そして演技はクリスへ。
あいかわらず色気がすごい。しかし、ジャンプが一回転になってしまった。
大和はそれを笑う。
「あいつ今、キスクラの方に視線がいってた。絶対ヴィクトルと勝生くんに妬いたんだよ」
「よくわかるね」
「ヴィクトル大好きだからね、あいつ」
ーーーー
演技が次々に終わり、ついにユリオの出番だ。
勇利は取材が終わったのか、客席の上の方から見ている。
今すぐにでも話しかけたかったが、勇利はユリオの演技を見て色々考えるだろう。
高音のピアノから始まる曲は、ユリオを少年からプリマへと変身させる。綺麗に伸びた手先や足は彼の持ち味だろう。いつもより気合の入った演技には、きっと勇利への想いも篭っているのだろう。
演技が終わると、ユリオは顔を覆って泣いていた。
きっと15歳にしては重すぎるものを背負っているのだろう。
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みのりん - めっちゃ感動したし胸キュンも止まりませんでした(*´Д｀*)素敵な作品を有難うございました！ (2018年2月24日 0時) (
レス) id: d4ae6c081b (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - http://nanos.jp/messenger29/閲覧出来ませんでした。サイト名載せていただけると助かります！ (2017年7月29日 22時) (レス) id: 4e8990689c (このIDを非表示/違反報告)
佳歩(プロフ) - http://nanos.jp/messenger29/で調べたのですが閲覧できませんと出てしまい他の調べ方などないですか？ (2017年7月29日 19時) (レス) id: c55f7a31e6 (このIDを非表示/違反報告)
柚子 - 宇佐木さん» 残念ですが、見つかりませんでした…。 (2017年2月24日 6時) (レス) id: 2ff9f67844 (このIDを非表示/違反報告)
宇佐木(プロフ) - 柚子さん» 「ずっと待ってる。番外編」としています。私も対応できるよう努めますので、いつまでも見つからない場合はご面倒だとは思いますがまたご連絡ください。よろしくお願いしますm(_ _)m (2017年2月23日 7時) (レス) id: 871fe467c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宇佐木 | 作成日時：2017年1月10日 21時
