悪役.24 ページ25
自分を救ってくれた
「お礼に今からでも来てくれると嬉しいけどね、まだ諦めてないからこそきた訳だし」
それは自分ではない誰かであることに嫌気が差す。
そしてそれが理由でどんな有名どころにスカウトされようと所属しないこともホークスは見切っていた。
_________だからなんだ？諦める理由にはならないだろ
「欲しいと思ったらどうにも我慢できない性分でね」
鷹は獲物を狙い続ける。
『！』
ホークスはAとの距離を詰めたのだった。
自分よりも20センチ以上大きいホークスに詰められAは思わずたじろいだ。
一歩後ろに下がると壁が背中に当たった。
『……………せ、先輩？』
それでもお構いなしにホークスはAとの距離を詰め、顔の横に手を置いたのだった。
ホークスはAから目を離さない。
「………おいおい、なにやってんだ？」
ホークスの視界からAが消えたのだった。
________________イレイザーヘッド
『………相澤くん！』
Aは相澤に引き寄せられていた。
そしてホークスはAの表情を見て、そのヒーローが相澤であることに勘付く。
「遅くなるなら連絡しろって言っただろ」
『え、でもまだ9時…………なんでもないです』
ギョロリと睨まれAは急いで口にチャックをした。
立ち去ろうとする相澤の目の前にホークスは笑いながら立ちはばかる。
「イレイザーさんがこの子のヒーローだったんすね」
「ああ………あの時のスカウトマンか」
「嫌だなあ、ホークスですよ。ヒーローさん」
相澤は強引にホークスの横を通り抜ける。
「……覚えておいてください」
そんな相澤にホークスは耳打ちをした。
「俺は欲しいと思ったものは必ず手に入れる
だから気をつけてくださいね」
「やってみろ、こいつはそう簡単には手に入らねーぞ」
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 313人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆき | 作成日時：2023年3月13日 23時
