【文スト】故に我、汝の敵となる。

第三十四話 ページ35

少し時間を巻き戻し…



あんなに優しそうに見えるのに裏切り者というワードを言われた瞬間、太宰さんを見る目が私のなかで変わった。



貴:(じぃぃ…)もぐもぐ…。



中:やけに早く食うんだな。喉詰まらせるなよ。



貴:んっ。はい。



口にいれてたパスタを飲み込んでから返事をした。



先程から太宰さんを観察しているが、人の事を裏切れるような器用な人とは思えない。



人は見かけによらないということ？



貴:わかんない…。



理由があった？裏切るって何をしたのか知らないけど。



でも中原先輩は教えてくれそうにないしなぁ…。



第一、太宰さんの話を出したら中原先輩は機嫌がスッゴい悪くなるし…。



貴:きになる…。



中:さっきから何をぶつぶつ言ってんだ。食い終わったらまた特訓だな。今度は別のパターンも試して…ってどこ行くんだよ！



話し半分に聞いていたが気になると行動しちゃうタイプ。



貴:あの！お話があります！少しいいですか！？



やっぱり本人に直接聞いた方がはやいよね！



緊張して声が裏返っちゃったけど。

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