影ノ守り人【炎炎ノ消防隊】

参 ページ5

夜通し走り、着いたのは言い方が悪いがボロい建物。



要するに、第8特殊消防教会。



というか、入れてもらえるのか。




私、今白装束だぞ。





だが、気にしていては白装束のまま他のやつに見つかる。



……さっさと声をかけるのが吉か。





｢……すまない。誰かいるか｣



｢はーい、今開けますね〜｣


呑気な女の声。
フレイルと交戦していた者の声か。


｢……は？｣



｢ありがとう。初めまして……ではないな、1度あっている。すまないが、中に入れてくれないか｣



｢……へ？｣



｢覚えていないか？地下であったが｣




｢……っはああああああ！？｣




｢……う、うるさい。逃げてきた時にできた傷に響く……｣



いくら逃がしてもらったとはいえあの爆発、そこそこの傷は負っている。




｢なんだ、マキ！何が……っては！？｣


次に出てきたのはメガネの隊員。




｢……あぁ、どうも。アローが世話になったようで｣




｢……は、はぁ｣





｢1人で君らに勝てるとは思っていない。……要するに交戦する意思は無い、入れてはくれないか｣



困惑した2人に告げる。




｢……信用出来ないのなら、縛ってくれても構わないから｣






｢……入れ。その白装束は目につくからな｣




｢ありがたい｣

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