参拾陸 ページ40
｢……そんなもの、見たらわかるだろう。というかジョーカーあたりに聞けばわかるんじゃないのか｣
｢いやぁ〜、ジョーカーに聞いてみても何も出てこないって言うんすよねぇ。それに、あそこまでなんでも出来るのも中々ないって言うか｣
｢……どういう意味だ？｣
｢みんな色々な技を使ってるのは、ある1つの能力の派生なんすよ。シンラ君なら足からの炎、アーサー君ならプラズマ｣
｢……そうだな｣
｢Aさんの炎はどこからでも出せる。どんなものにもできる。……何が元か、さっぱり分からないんすよね｣
｢あぁそれな、私にもわからん｣
｢……え？｣
｢落ちこぼれだったのでな、仕方ないからと色々させられたんだよ。元はここまで細かく調節できなかったがマシになった｣
｢じゃあ最初使えたのは何だったんです？｣
｢……確か、ただ炎を身体に纏えただけ。炎の塊、と言えばわかりやすいか｣
｢……成程っす。それを訓練でそこまで操れるように……可能ではあるか……｣
うーん、と唸る。
｢多分、Aさんの能力はそれだけじゃないっす。炎を纏った、その先がきっとあるはず｣
｢その先……｣
｢ですです。まぁ何かってのはわかんないんすけど……無意識で使うタイプの能力とか……だとすると、意識がなく能力を使った時とかないっすか？｣
｢意識がなかった……時……｣
そんなことはない。
……いや、1度。
｢……周りに、反抗した時……｣
｢！それだ｣
｢1度、周りにムカついて反抗した時があった。あの時、途中から意識がなくて……とにかく、数人がかりで抑えこまれて、その後鎖に繋がれて｣
｢……わかりました、後はこちらで考えます｣
背筋がゾクゾクする。
……もうあの時のことは考えたくない。
｢……もう、いいだろうか｣
｢いいっすよ。いい話が聞けました｣
ほっとする。
息が戻る。
……思ったより心に傷を負っているらしい。
｢……じゃ、くれぐれも誰にも言わないでくださいね？｣
｢……言わない。私のも言わないでくれよ？鎖で繋がれてたとかな｣
｢もちろんっす｣
｢……あ、あと。私、シンラたちと同い年だから敬語はいらない｣
｢え、そーだったんすか。……わかったよ、Aさん｣
｢それじゃ。……話、ありがとう｣
｢こちらこそ｣
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ユキぴょん(プロフ) - 真白さん» ありがとうございます〜m(*_ _)m これからも頑張ります！ (2020年8月25日 22時) (
レス) id: eec7be5830 (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 面白いです！更新頑張ってください！ (2020年8月25日 15時) (レス) id: 32b6d86f2d (このIDを非表示/違反報告)
ユキぴょん(プロフ) - こっちんさん» ありがとうございます〜感想いただけて、とても励みになっております！いつもありがとうございます(o^―^o) (2020年8月23日 11時) (レス) id: b7d7ffea7c (このIDを非表示/違反報告)
こっちん - 弐章の話に入りました！初めて夢主が消防官として現場に出た話がすごく面白かったです！！次回の更新も楽しみにしています！！ (2020年8月23日 10時) (レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
ユキぴょん(プロフ) - あおりさん» ありがとうございます〜これからも少しづつ更新していきますので今後ともよろしくお願いしますm(*_ _)m (2020年8月20日 17時) (レス) id: eec7be5830 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麻利亜 | 作成日時：2020年8月18日 14時
